ヒーローと甘々。その１１。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿恋は忍術の後で。　ニンニンジャー【加藤・クラウド・八雲＆松尾凪】 ページ35

✿セリーナ様リクエスト✿

ＮＯサイド

『きゃあ！？八雲くん助けて！！』

Aは八雲を盾にする様にして、彼の後ろに隠れる。

何があったんだと思い、八雲はAが元居た方を見た。

凪「そんなに驚かないでよ〜！」

そこには凪がカエルを片手にニコニコ笑っている。

八雲の予想だが、凪はAにカエルを見せて驚かすと言うイタズラをしたのだろう。

八雲は怪訝そうな顔で言う。

八雲「今は忍術の練習中だ。何で遊んでるんだ？」

凪「いや〜、偶には休憩も大事でしょ？Aちゃんを笑わせてあげよっかなって！！！」

八雲「どう見てもA笑ってないだろ……」

『普通に怖かったよ………』

未だ八雲の背中に隠れながらAはボソリと言った。

八雲「取り敢えずイタズラは禁止。況してや今は忍術の練習中なんだからな」

凪「はあ〜い」

凪は少しつまらなそうに返事した。

八雲「A。ああは言いつつイタズラ好きな性格は直ぐには治らない。安心して稽古する為にも、俺と一緒にしようか」

八雲はAに言ったが、そのセリフを凪は聞き逃していなかった。

凪「ズルい！！そう言ってAちゃんと一緒に稽古するなんて！！抜け駆けはダメだよ！！」

八雲「普通にお前と居ると危険そうだしな」

凪「いやいやいや！！Aちゃん！さっきは怖がらせちゃったみたいだし、お詫びに何か忍術のコツとか教えてあげるよ！だから一緒にお稽古しよー？」

凪は八雲の発言を真っ向から否定すると、抜け駆けはダメだと言ったクセにAを稽古に誘っている。

八雲「お前だって抜け駆けしてるじゃないか。何がお詫びだ」

凪「きちんと心込もってるし！！嘘は吐いてないからね」

凪は八雲と対峙した。

凪「こうなったらAちゃんに決めて貰お！！」

八雲「それが良い」

『えっ？何？』

巻き物を読んでいたAは狼狽えながら顔を上げる。

凪「僕と」

八雲「俺」

八雲/凪「「どっちと稽古したい？」」

『え？』

Aは一瞬目を丸くして、直ぐ答えた。

『私１人で稽古出来るよ？やっぱり忍者だし、新人とは言えピンチも自分で切り抜けなきゃでしょ？お爺ちゃんもそう言ってたし』

凪「そ、そっか！じゃあ頑張らなきゃだね！」

八雲「でも何かあったら遠慮無く言えよ」

『うん！』

彼女は今恋より忍術らしい。

走って行くAの姿を、２人は何とも言えない複雑な心境で眺めていた。


リクエストありがとうございました✨

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