ヒーローと甘々。その１１。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿勉強か運動か恋愛か。　ビルド【桐生戦兎＆万丈龍我】 ページ24

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

戦兎「A〜。そろそろ勉強の時間だぞ〜」

『は〜い。今日の教科は？』

戦兎「今日は数学でもしようか」

『数学か〜……ゆっくりにしてね』

戦兎「はいはい」

地下室に、そんな会話が響く。

今からAと戦兎が勉強を始めるらしい。

因みに何故そんな事になったかと言うと、Aは自他共に認める勉強嫌いだからだ。

その所為で成績は余り良くない。

そこで、天才である戦兎に教えて貰おうとなったのだ。

毎日何か勉強をする。

時間は１時間程。

長過ぎないのがAにとって救いだった。

更にお菓子と言うご褒美まである。

だから、Aはここまで勉強を続けて居られる。

そして、数学の勉強を初めて１時間経った頃。

地下室の階段を降りて来る足音が聞こえた。

見れば万丈龍我である。

万丈「おいA。そろそろランニングの時間だぞ？」

『ごめーん。あと少し。この問題が解き終わるまで待って』

万丈は眉間に皺を寄せながら、Aのテキストを覗いた。

万丈も、戦兎同様Aの先生である。

但し、万丈は運動専門である。

インドア過ぎる位インドアなAの基礎体力を上げようと、万丈は毎日のランニングに付き合ってくれる。

ご褒美はゲーム１時間だ。

今から走りに行こうと言う万丈だが、まだAの勉強は終わっていない。

数学が苦手な事もあり、中々進まないのだ。

『サイン・コサイン・タンジェント……って何だっけ？どうやって計算するの？』

戦兎「そこは先ずここの値を三平方の定理で出してから………」

終わりの見えない数学に、万丈はイライラを隠せない。

万丈「あーもう！勉強なんていつでも出来るだろ。暗くなる前に走りに行きてーんだけど」

戦兎「勉強する時間は今って決めてるの」

万丈「はあ？」

戦兎「逆に聞くけど、万丈はいつも夜走ったりもするだろ？」

万丈「Aに夜走らせるって言うのかよ？先ずこの勉強時間の所為でこーなってるんだけど？」

戦兎「終わらなかったから仕方無いでしょ？どーせ、俺からAを引き剥がしたいだけなんだから」

万丈「お前だって、Aと一緒に居たいからゆっくり教えてんだろ？」

戦兎「いや違う……」

『静かにしてっ！終わんないよ！？』

戦兎/万丈「「すいません……」」

勉強に運動に必死な彼女は、今はまだ、２人の好意に気付く余裕すら無いみたいだ。



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