ヒーローと甘々。その１０。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿恋の参考書。　オーズ【後藤慎太郎】 ページ5

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

Aは自室で雑誌を読み耽っていた。

山積みにされた雑誌は、オシャレをするコツや、メイク術、流行りのネイルや、男子ウケするシャンプー等の情報ばかり。

そこで得た知識をルーズリーフに纏めて行った。

先ずこれは何の目的でしているのか。

それは彼氏である後藤慎太郎が素っ気無いから。

何故だかよく分からないのだが、キスやハグすら数える程しかしていない。

嫌われているのでは、なんて考えてしまったから可愛くなる為に頑張っているのだ。

ここに出て来たメイク術は練習した。

人気のちょっと高いワンピースも買った。

シャンプーも男子ウケする様な香りの物を選んだ。

髪だって初めて茶色にメッシュを入れて染めてみたのに、それすら殆ど反応を貰えなかった。

もっと可愛く。

後藤に少しでも振り向いて貰う為に。

Aはその精神で夜中まで雑誌を読んだ。

とは言え、寝不足は健康と美容に良くないので睡眠だってきちんとしている。

自分でも、前よりも明るく、少しは可愛くなれたと思う。

Aは今日も自室でメイク動画を見ていた。

すると、ガチャ、とドアが開く音がした。

驚いて振り向くと後藤が立っている。

『後藤さんっ！？』

後藤「最近部屋でコソコソ何してるんだ？」

後藤はAの机上を見る。

後藤「雑誌…とメイク道具？」

『あ、あのですね…。怒らないで聞いて下さい』

Aは正直に伝える事にした。

『後藤さん、付き合ってもキスとかハグとか余りしてくれないし、嫌われてるのかなって。だから少しでも振り向いて欲しかったんです…』

後藤「そう言う事か」

後藤は納得した様に頷いた。

後藤「俺がそう言う事をしなかったのは、お前に嫌だと思われたくなかったからだ。俺が調べた所、がっ付き過ぎると嫌われるらしいからな」

後藤は喋りながらAの雑誌を破いた。

『あっ！！雑誌が！』

後藤「世間のデータと俺らの気持ちは違うんだ。今日はそれが目に見えて分かった。だからもう恋の参考書なんて要らない。それにお前は元から可愛いからな。着飾る必要は無い」

『へっ！？』

後藤はAにそっとキスをした。

後藤「恋の参考書は、俺らが自分達で作って行くんだ。な？」

『はい！！』

後藤の提案に、Aは笑顔で賛成した。


リクエストありがとうございました✨

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