ヒーローと甘々。その１０。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿宿題。　ゼロワン【亡】 ページ22

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

Aは滅亡迅雷のアジトの中にある自室で、宿題をしていた。

内容としては、薄い木の板を使って工作すると言う物。

何を作るかは自由だ。

だが器用とは言えないAは、思う様に出来なくて、部屋を出る。

誰か居ないかと思うと、唯一亡の姿がある。

余り親しくは無いが、これも宿題の為。

『亡ちゃん。ごめんけどさ、私の宿題手伝ってくれない？』

亡は、読んでいた本から顔を上げた。

そしてAの自室。

亡「何をするのですか」

『実はこの木の板でミニメリーゴーラウンドを作りたいんだけど、上手く出来なくて』

亡はじっと、Aの机の上にある設計図と木の板を見つめる。

亡「恐らく、ここの板が５ミリ長いから組み立てられないのでしょう。カットしますね」

亡はカッターを使って板を綺麗にカットする。

もう一度組み立て作業をすると、パーツ同士が上手く噛み合った。

『凄い！ありがと〜〜』

Aがそう言うと、亡はにこりともせず会釈する。

元々喜怒哀楽が薄い方だが、まあ余り親しくない仲だ。

ただの手伝い作業、と言うだけだろう。

それから１時間程経って。

もう完全に夜中である。

Aは睡魔に襲われていた。

『あとは……作品名決めなきゃ……』

眠気の所為で呂律が回らないし、言葉も途切れ途切れである。

亡「もう寝ましょう。作品名は明日でも大丈夫です。このフェルト、捨てておきますね」

亡にそう言われて、Aはそのままパタリ、と眠ってしまった。

翌朝。

Aが慌てて朝起きると、既に朝になっていた。

机の上を見てみると、勿論完成したメリーゴーラウンドがある。

ただ、それだけでは無かった。

フェルトで作られたぬいぐるみが幾つか乗っていたのだ。

しかもそれは５体ある。

それぞれ、Aと滅亡迅雷のメンバーが模してある。

Aは亡に聞いた。

『これ…亡ちゃんが作ったの？』

亡はこくり、と頷く。

亡「作品名は、夢へ連れる友達」

『めっちゃ良いじゃん！！ありがと〜〜！！』

亡「もっと、Aとも仲良くなりたいから」

亡はうっすらと口元に笑みを浮かべて呟く。

『私も、もっと亡ちゃんと仲良くなりたいよ！』

Aは笑って亡に抱き着く。

…………その作品は、コンクールで最優秀賞だったらしい。



リクエストありがとうございました✨

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