ヒーローと甘々。その１０。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿自分には無い強さ。　電王【ハナ】 ページ38

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

Aとハナは２人でドラマを見ていた。

するとハナは、ポツリと呟く。

ハナ「この主人公羨ましいわ……」

『え？いきなりどうしたの？』

ドラマの主人公は女の子だ。

背が低くて、力も無くて弱い大人しい子。

それが、クラスに居る、秘密のパワーを持った男の子に守られると言うストーリーだ。

Aは、ハナそんなにモテたい願望あったっけ？なんて少し失礼な疑問が浮かぶ。

『何で？』

どうしても理由が知りたくてAはつい聞いた。

ハナ「だって、何だか凄く女の子らしい女の子だもん」

『女の子らしい女の子……？』

ハナ「はっきり言って、私女の子らしくないから」

ハナは少し不機嫌な口調でそう言う。

『そうかな？』

ハナ「だって、強気だし、優しくも無いし、言葉遣い悪いし……肉体的にも強い方だし……」

ハナは自分を卑下して言った。

だがAは首を傾げる。

『だからって女の子らしくなる必要ってあるかな？』

ハナ「だって、可愛くないじゃない。取っ付き難いだろうし。仲良くしたいと思えないし……」

ハナは溜め息を吐いた。

『そんな事無いよ。私はハナが好きだよ』

Aの声で、ハナは顔を上げる。

ハナ「何で？何で好きだと思ってくれるの……？」

『私はハナの強い所が好きなんだよ。強いって一見厳つく聞こえるけど、逆に言ったら勇気があるって事でしょ？私は弱気だし思った事も中々言えないから………羨ましいよ』

Aはハナの手を握ってそう言った。

ハナ「え…？」

『ハナは変わらなくて良いよ。私には無い強さを持ってるハナが好きだもん』

ハナ「そっか……ありがと」

ハナは優しく笑うとお礼を言う。

ハナ「〜〜〜ってか何なのよこのしんみりした話！！いきなり褒めちぎられるし！！恥ずかしくてやってられないわ！！」

ハナはいきなり立ち上がると顔を真っ赤にしながらそう叫ぶ。

そのまま、飲み物注いで来る、とキッチンに引っ込んでしまった。

『あ、私いちごミルク飲みたーい』

Aはキッチンの方を見てそう頼む。

ハナ「自分でやりなさいよ！！！」

だがハナはしてくれないらしい。

ハナ「私を褒めたからって何か貰えるって思ったら間違いよ！！」

ハナはそう言いながら、２人分のコップにいちごミルクを注いだ。



リクエストありがとうございました✨

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