ヒーローと甘々。その１０。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿あいつの幼馴染み。　ジオウ【明光院ゲイツ】 ページ20

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

未来からやって来た明光院ゲイツとツクヨミ。

彼らは最低最悪の魔王になるであろうと予想される常磐ソウゴの監視をしていた。

学校まで押し掛けて来てはソウゴの近くに佇んでいるし、ゲイツに関してはトイレに先回りする等ともしているらしい。

ストーカー以外の何者でも無いと思う。

何はともあれ、ゲイツもゲイツで未来を守ろうとしているのだ。

仕方無いと言えば仕方無い。

すると、ある日ゲイツはある女子生徒に呼び出された。

誰も居なくなった教室に２人きりである。

ゲイツ「いきなり何だ。と言うか誰だ？」

『私はA。ソウゴの幼馴染みです』

A。

聞き覚えある名前だ。

確かクラスで学級委員をしていて、成績も優秀だった。

ゲイツ「それで？あいつの幼馴染みが何の用だ」

『貴方は、最低最悪の魔王になるソウゴを倒す為に未来から来たと聞いています』

ゲイツ「あぁ。その通りだ」

『でも、私はソウゴがそんな最低最悪になる筈無いと分かっています。だって、生まれた時から一緒なんですから。だから、まだソウゴの事を全然知らない貴方に、ソウゴは倒させません』

Aは真っ直ぐにゲイツを見据えて言う。

その瞳からはボロボロと涙が溢れていた。

ゲイツ「好きだからか、幼馴染みだからか何か知らないが、あいつが最低最悪の魔王になると言うのは未来から来た俺達が既に知っているんだ。今更変えられない」

『そんなのやってみなきゃ分かんないですよ！！』

Aはスカートを握り締めて言った。

『ソウゴを悪く言う貴方なんか、大嫌いです』

それだけ吐き捨てると、Aは教室を出て行く。

その時、彼女のポケットからメモ帳が落ちた。

ゲイツはそれを拾い、中を見る。

【ソウゴを狙う、ゲイツとツクヨミって人が現れた。仲良くなりたいなぁ】

と、書かれている。

ゲイツは驚いた。

そして虚しさで唇を噛む。

それは彼女に嫌いだ、と言われたからでも、無駄な時間を過ごしたからでも無い。

真面目で真っ直ぐな彼女が、事実を知っている自分では無く、子供っぽい夢を見るあいつだけを信じているから。

ゲイツは、絶対彼女をこっちに振り向かせると心に決める。

メモ帳のそのページだけをそっと破ってポケットに仕舞う。

変わりに【俺もお前が嫌いだ】だけ書いて、メモ帳を彼女の机の中に入れた。



リクエストありがとうございました✨

✿お父さん。　ゼロワン【滅】→←✿関係無い筈だった。　ジオウ【常磐ソウゴ】

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