_ 特撮学園 _＊three＊ (ページ29)

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「盗み聞きをした」ページ29

壁に頭をぶつけたマーベラスは痛そうに顔を顰めた、「本当に人の話を最後まで聞かねぇ奴だな」と愚痴りながら。

バスコが階段を降りると、エンターが廊下の壁にもたれながら立っていた。

エンター「貴方にしては随分と優しい対応でしたね」

茶化すようにエンターが笑うとバスコは怒りを通り越して溜め息しか出てこなかった。

バスコ「わかってた事だし、今更どうこう言うつもりなんか更々ないし？…ってゆーかマベちゃんなんかもう興味ないし」

エンター「強がりにしか聞こえませんよ？」

バスコ「…多分、初めてだよ。こんなの」

エンター「え？」

バスコとエンターが話しているのに気付いて、屋上でバレーをしようとして来た恐竜組のメンバーは思わず静かになり、盗み聞きをしてしまった。

バスコ「"大嫌いな人"…が幸せならそれでいいやって。初めておもった。」

エンター「それは驚きです、貴方にそんな感情があるとは…。病院行きますか？」

バスコ「うるさいなっ、」

エンターですら驚いて目を見開いていた。もちろん恐竜組のメンバーは硬直するかのように驚いていた。

バスコ「けどまぁ。千明はムカつくから、今から殴りに行くけどね」

エンター「マーベラスに怒られなきゃいいですけどね。」

バスコ「その時は、ちゃんと相手してあげるよ。まぁ勝つのは俺だけどね」

ひらひらと手を振ればバスコは本当に真剣組に向かった。その後にエンターは振り返り「盗み聞きとはヒーローのすることじゃありませんよ」と恐竜組のメンバーに。

ダイゴ「あはは、悪いな！たまたま通りかかってさっ」

空蝉丸「千明殿とマーベラス殿は…本当に付き合うのでござるか…いいでござるなっ」

ソウジ「本当だよね、お互い好きなくせにさっ」