33 ページ37
·
「あ、待ってまた借金マス！？」
「借金しすぎちゃう…？」
「ふーん、お宝マス〜！！」
「なんで！！？！？」
悲しいことに、止まるマスは借金ばかり。おかしいな、孝行くんはあんなにお金持ちになってるのに…。
ドンマイ、と憐れむような顔で見てくるゾムくん。やめて、心に刺さっちゃう…。
鬱くんは隣で笑っているが、彼も私ほどではないが借金まみれである。ロボロくんやトントンくんは「最後に勝って笑えばええねん」と元気付けてくれているが、ドベで終わる予感しかしない。また増えていく借金の数を覚えながら、諦めの笑みが零れた。
·
「シッマの姉ちゃん、運悪いな……」
「いやでも大先生ほどやないからええやろ」
結果は下から二番目。ドベは鬱くんだ。ちなみに1位は孝行くん。
「ドベみたいなものだったけど、楽しかったー！！ありがとね皆、誘ってくれて」
「俺らもシッマの姉ちゃんと遊べておもろかったで！！また遊ぼうや！」
「是非是非！ じゃあ私はそろそろ夕飯作るから、みんなでそれまで遊んでて！」
机の上に置かれた空のコップを手に持って部屋を出ようとすると、「待ってや」と孝行くんに話しかけられた。なぁに、と振り返ると、手に持っていたコップを取られる。
「あ、おかわり？それなら持ってくるよ！」
「……ちゃう。俺も、夕飯作るん手伝う」
「えっと……、気持ちはありがたいんだけど、友達と遊んでていいんだよ…？」
お泊まり会だなんてなかなかやらないんだし、友達との時間を大切にしてていいんだけどなぁ。そんなことを思っていると、ゾムくんが「俺も俺も！！作りたい！」と飛び跳ねた。
「俺も。任せてばっかりとか、申し訳ないし」とロボロくん。
「迷惑かもしれへんけど、手伝いたいねんな」とトントンくん。それに頷く鬱くん。
「あかん？やっぱり、邪魔？」
「いやいやいやいやそんな事ないそんな事ない！！」
「じゃあ手伝ってもええ？」
「…………、……ウン」
断れなかった。
断れなかった、どうしても。
手伝わせるの申し訳ない！！という気持ちで溢れるが、孝行くんが少しだけ顔を綻ばせているのに気付いた。
よし！」
みんなに手伝ってもらってご馳走を作るぞ！！と意気込む。
──この時の私は、あんな大惨事になるなんて考えもしていなかった。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←32
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1358人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
暇人な名無し(プロフ) - ゆきなさん» それな...() (2020年10月24日 9時) (
レス) id: d7b6c8461a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 多分餌付けは僕もされるわ…← (2020年10月23日 2時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - ゆきなさん» 読んでいる間だけでもお姉ちゃんになってあげてください…！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年10月18日 17時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - え？僕もお姉ちゃんになりたい(真顔)だって一人っ子やしな… これからも無理せず頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年10月18日 15時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - なコさん» ありがとうございます！良ければこの作品をこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年10月16日 7時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
