出会い 6 ページ8
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｢そう、ならよかった！｣
｢……あの、｣
｢またか君か！
少女の無事を確認し、その後、何かを言おうとした彼女の声をかき消して下から声がかかる。
天羽生とはこの子のことだろうか。
声の方に視線をやるとそこには初老の男性警官がこちらを見上げていた。
｢あ、ぅ……｣
少女は、困っている、というか申し訳なさそうな表情でその警官から目を逸らしている。
おそらく知り合いなのだろう。
そう思考を巡らせ、警官の傍に少女を下ろすと翼ごと体を縮こませた。
｢あのねぇ、なんっかい無茶なことするつもり！？ホークスがいてくれたからよかったものの、いつも君をキャッチしてくれるヒーロー達は軒並み大捕物に向かってていなかったんだぞ！？｣
｢…ごめ、なさい｣
｢はぁ…いやうん君の気持ちも分かるけどね、お兄さんが心配するだろう？｣
苛立っているというよりかは心配していた様子の警官は、少女…天羽生さんに言い終えるとこちらに体を向ける。
｢お忙しい中、ありがとうございました。この子常習犯でね…死 にたい訳ではないのですが少し色々あって…｣
｢いや〜構いませんよ！午後からはオフでしたし予定もなかったので｣
｢オフなら尚更申し訳ない…ほら！天羽生さんも！｣
まるで父親のように、背中をグッと押して天羽生さんを俺の前に出す。
下を向いて、手は服を握って、それから小さい声が聞こえる。
｢…ありが、とうござい、ました｣
｢いいえ〜｣
｢天羽生さん、署でお兄さんに連絡するから｣
警官がそう言うと、素直に頷きパトカーの方に歩いていく。
これで彼女ともお別れか…
中々興味深い子だったんだけどうーん、
｢ぁ、あの！｣
｢うん？｣
下を向いてた瞳が再び俺を写す。
｢空、飛ぶのって、どん、な感じですか｣
｢え？あぁ、そうだなぁ。気持ちいいよ多分｣
飛べるのが当たり前だったから考えたことはなかったけど気持ちのいいものではあると思う。
｢いいな……｣
そう、微かに呟いた声を拾ってしまった。
そして、決めた。
｢あ、お巡りさん｣
｢はい、なんですか？｣
｢俺も署に着いて行っていいですか？｣
｢はぁ……構いませんが…｣
｢ありがとうございます｣
この子を飛ばせたいと、思った。
パトカーに乗り込みながら、天羽生さんに話しかける。
｢そういえば名前は？｣
｢A、です｣
これが、俺と天羽生Aの出会い。
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りん(プロフ) - ホークス良すぎる…(^-^) (2020年3月18日 20時) (
レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん - めっちゃ面白いです！続きがすごく気になります！これからも頑張ってください！ (2020年3月7日 21時) (レス) id: 13427c4e5d (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望R(プロフ) - リラリアさん» ありがとうございます！！貴方様のコメントで再び書く意欲が湧いてきました…！ご期待に添えるように頑張りますね！ (2020年2月22日 3時) (レス) id: 0ab19d6968 (このIDを非表示/違反報告)
リラリア(プロフ) - うぅ… すごく好きです！ もう文才が素晴らしすぎて…続き楽しみにしてます！！！！！！ (2020年2月17日 1時) (レス) id: 8b51d1bcb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望R | 作成日時：2020年1月9日 3時
