警察署にて 3 ページ11
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天羽生さんが警察官の國田さんと一緒に電話の前に立っている。
その後ろ姿を眺めていたら、このオフィスに入った時に1番初めに俺に気づいた女の人がお茶とお菓子をお盆に乗せてやってきた。
｢あぁ、すみません｣
｢いえいえ！なんてったってあのホークスですから！こちらこそこんな庶民的なお菓子と粗茶で申し訳ないです｣
お盆の上に置かれているのは、せんべいに白い砂糖が雪の形のように付いているお菓子と、三角錐を2つ合わせたような形の中に柿の種やピーナツが入ったツマミだった。
｢地味に好きですよコレ。美味しいですよね｣
｢分かります〜！お茶と合いますもんね、特におせんべいの方！！｣
グッと拳を作り、熱く語る女性。
『はい、もしもし』
その声が電話のスピーカーから聞こえると、女性は少しだけ悲しそうな顔をして、声を落として話し始める。
｢あの、Aちゃんのこと本当にありがとうございました｣
｢いやいや。当たり前のことをしたまでなんで｣
愛想がいい笑みを浮かべて笑いかけると、少し表情が和らいだがまだ悲しげな様相は拭えない。
｢Aちゃんですね、飛べたら家族の一員として認めてやるって継母に言われて、それであんな無茶してるんですよ…｣
｢へぇ…どうしてあの子は飛べないんです？｣
こちらが聞き出す訳でもなく、ペラペラと個人情報を話し出す。
警察官がこんなでいいのかとも思うが好都合なので気にしないことにする。
｢Aちゃんの実のお母さんの個性が『蚕』だからだと思います…でも、天羽生家は立派な翼の個性が特徴で、飛べない者は今までいなかったそうで｣
そこまで話したところで、電話の方から叫び声が聞こえる。
慌てて視線を向けると、天羽生さんが何かを必死に告げていた。
｢私が飛べないのが悪いんだよ。飛べないからお兄ちゃんにも迷惑かけてる。ごめん、次は飛ぶから。ちゃんと｣
その言葉からは、なにか狂気のようなものすら感じた。
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失踪しかけてましたが星に色がついて嬉しいコメントが来たのでやる気がでました。
現金なヤツですがこれからもよろしくお願いします。
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りん(プロフ) - ホークス良すぎる…(^-^) (2020年3月18日 20時) (
レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん - めっちゃ面白いです！続きがすごく気になります！これからも頑張ってください！ (2020年3月7日 21時) (レス) id: 13427c4e5d (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望R(プロフ) - リラリアさん» ありがとうございます！！貴方様のコメントで再び書く意欲が湧いてきました…！ご期待に添えるように頑張りますね！ (2020年2月22日 3時) (レス) id: 0ab19d6968 (このIDを非表示/違反報告)
リラリア(プロフ) - うぅ… すごく好きです！ もう文才が素晴らしすぎて…続き楽しみにしてます！！！！！！ (2020年2月17日 1時) (レス) id: 8b51d1bcb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望R | 作成日時：2020年1月9日 3時
