飴と狼くん。【馬狼照英】

◆※ｾﾝｼﾃｨﾌﾞ ページ46

「……キス、だと？」


潤んだ瞳で見つめられると、吸い込まれそうになる。

このままだと歯止めが効かなくなりそうだ。



「…お前、それ意味分かって言ってんのか？」

「…うん。当たり前じゃん」


「……後悔すんなよ」



顔を近付けると、目を瞑りながら唇を寄せて来たので、優しく触れ合うだけのキスをした。



「ん……」


初めて交わすそれは、想像していたよりも甘くて柔らかい。

……というより、これは。



「…お前…レモン味の飴食ってたろ。」

「んへへ、正解。おいしい？」


俺の初キスの味は、Aの手によって強制的にレモン味にさせられた。

それも、ただのレモン味じゃなくて。

甘ったるいレモン飴の味だ。



「…もっと喰わせろ」


再びその柔らかな唇に吸い寄せられるようにして、何度も啄むようなキスを繰り返す。

それは段々と大胆になっていき、優しく啄むようなものから、噛み付くように口を塞ぐものへと変わっていった。

「……ッ…！」

Aは驚いているようだが、抵抗する素振りはない。寧ろ幸せそうに受け入れていた。


…もっと味わいたい。
飴なんかより余程甘ったるいこいつをもっと。

そう思う程、貪るような激しいものへと変化していく。



「ん……、ッふ……ぅ……！？」


息継ぎのタイミングを見計らい舌を差し入れてみると、ビクッと肩が跳ねたが抵抗はされなかった。

ヌルッとしていて、ザラついた舌同士が絡み合い、頭がクラクラするような感覚に襲われる。


擦り合わせる度にさっきよりも強く甘さを感じ、夢中になって貪っているうちに息継ぎの仕方すら忘れてしまいそうになった。


「ッは………」

いい加減苦しくなって離れようとすると、Aに腕を掴まれ引き寄せられる。

そうしてまた、どちらともなく求め合うようにお互いを求め続けた。

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これアウトだったら消します。(ビクビク)

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