特異体質持ってます 3 (ページ4)

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深澤
｢A〜！A〜！
……どこだよ。、、いつもならなべが見つけてくるからな、｣

こうやって飛び出した時はいつもなべが連れ戻してきてくれるから、俺が探すのは本当に一苦労。

深澤
｢A！どこだよ、返事してって！｣

こういう時、なべならきっとすぐに見つけて来るんだろうけど…

prrrrrr…

電話がかかってきた。
それも今の俺にとっちゃ救世主。

深澤
｢もしもし康二！？あのさ！｣

向井
“ふっかさんしょっぴーは！？今仕事終わったとこなんやけど…”

深澤
｢康二ごめんAっていつもどこにいんの！？｣

向井
“へ？何言うてんの？A？”

深澤
｢あー、わり。翔太のことはあとで説明するからさ、Aがショック受けた時とかに行く場所ってどこ？｣

向井
“んー、あんま人気のない自販機前のベンチとか非常階段とかかなぁ？”

深澤
｢さんきゅ｣

向井
“えっ、Aなんかあったん？”

深澤
｢悪いけどそれもあとで説明する。翔太は無事だから！｣

向井
“良かったぁ！でもそれやったらなんっ”ﾌﾞﾁｯ

康二には悪いけど、とりあえずAの行きそうな場所を聞いて、途中で電話を切った。

康二に聞いた情報を頼りに探していると、言ってたとおり、あまり人気のない自販機の前にあるベンチに座っていた。

深澤
｢っ、はぁ…A、｣

『…っ、！』

深澤
｢顔上げて？俺だよ｣

『っ、ふっか…っ！』

俺の顔を見るなり、おそらく堪えていたのだろう涙が一気に溢れ出したA。

今の俺にはそんなAを優しく包み込んでやることしか出来なかった。