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カランカラン、とドアに備え付けた小さな鈴の音がなる
食器を片付けていたジェイドはカウンターから顔を上げた
モストロラウンジはまだ開店前
あの音がしたという事は営業時間を無視したお客か約束していた2人か
前者なら丁重に退店してもらおうと入り口に向かう
だがそこに居たのは呼んでいた2人
ジェイドはにこりと笑って声をかけた
「お二人とも、ようこそお越しくださいました」
「ああ、お邪魔するよ」
「悪いな、開店時間前に」
「いえいえ、この時間なら手が空いていますからね。話すにはちょうどいい」
リドルは真剣な顔、トレイがにこやかに返す
ジェイドは2人を奥へと案内しながらカウンターの向こうに目をやった
従業員控室にはフロイドがいる
今日のフロイドは機嫌が悪い
先ほども寮生に何か怒っていた
まあ気に入っているリドルを見れば少しはマシになりそうな気もする
VIPルームに着いてドアを三回ノックする
中から「どうぞ」の声がした
「アズール、リドルさんたちがいらっしゃいました」
「お待ちしておりました、お2人とも。さあ、こちらへ」
アズールがソファーから立ち上がって出迎える
示されたテーブルには既に紅茶のカップが置かれていた
「悪いな、わざわざ時間を作ってもらって」
「いえいえ、手助けするのが僕の役目ですからね」
「今は信じさせてもらうよ」
トレイとリドルがソファーに座りながら言った言葉にアズールは笑顔で返す
ジェイドはその光景を見ながら目を細めた
これから始まるのは交渉と取引
アズールの十八番だ
わくわくしているのを極力隠してジェイドは壁際に立って言う
「失礼、僕もお話を聞いていても？大事なクラスメイトの話ですから」
「僕は構わないよ。キミにも手伝ってもらったからね」
「驚きましたよ、ジェイドが急にシフトを放り出して出かけましたから」
「ま、その分の対価もこれからの話とまとめて払わせてもらうさ」
トレイが軽く笑いながら言った
対価といっても何も彼らにユニーク魔法を差し出させる事はしない
あの時は滅多に頼らないリドルからの要請に興味をくすぐられて同行した
クラスメイトの緊急時という大義名分もあった
案の定目の前で行われたのは楽しい喜劇だったのでジェイドは大満足だ
良いものを見せてもらったから
それを理由に対価はラウンジに欠員が出たら手伝いに来ること、という事になっている
「さあ、では本日の本題に移りましょうか？」
アズールの言葉にジェイドは思考を一度やめる
ひとまず取引だ
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共喰い@誰か・・・私に宿題の答えを・・・・(プロフ) - な、なんだこの神作品は・・・！更新頑張って下さい！ (8月10日 19時) (
レス) @page1 id: 6f0674a1a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とことこ | 作成日時：2023年7月14日 19時
