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▼覚悟 ページ9


天月side





思ったより時間を食ったが、un:cさんは暫く動けない筈だ。先程まで僕が相手をしていた茶髪や、うらたさんが相手していた赤髪も向こうのトップにより動けない様子だった。

しかし、うらたさんは無傷な訳では無く、luzにより彼も怪我を負っていた。致命傷には至ってないと判断し、彼を置いてそらるさんが行った方向へと向かおうとした時、僕の目の前に誰かが立ちはだかった。



「どうしたのまふくん、動かない方がいいんじゃないの?」



「、、は、恥を承知で頼む、、僕も連れて行って」



ジワジワと回復しているのか、先程見た時よりは傷もマシになっている様だ。僕が言うのもなんだけど、彼女の血液は凄いな。



「勝手に着いて来る分にはいいよ、そらるさん達が行った方向が分かんないんでしょ?」



「、、、ありがとう」



「恐らくAは危ない状況で一刻を争うんだ。君のペースには合わせないよ」



彼の返答を待つことなく、足を進めた。

そんなに遠くまでは行ってなかった様で、2人と1匹をすぐに見つける。まふくんもゆっくりではあるが着いてきている様だし、大丈夫そうだ。

Aはこの距離から見ても分かる位にぐったりとしていて、立っているそらるさんに抱えられている。

逸る気持ちで彼等の元に急ごうとした時、僕は思わず足を止めた。

遅れてやってきたまふくんも不思議に思ったのか、足を止めて僕の視線の先を辿る。





「なっ、何やってるんだっ!!っそらるさん!!!」



驚きで声も出なかった僕を差し置いて、隣の彼は感情的にそう叫ぶ。

僕がいつも浮かべている笑みも、その時は消えていたように思う。


そらるさんが、Aをluzに渡したのだ、


僕はあの時、そんなことを任せたんじゃない、

僕の「頼みます」は、そんな意味じゃない、

違うだろ、何が起こっても、それだけは、、、



先程の叫び声で此方に気が付いたのか、そらるさんは僕等の方に視線を向けた。

その瞳は、絶望を写しているようにも見えたが、どこが決心している様にも見えた。


そうだ、彼が何の意図も無く、ただ自分が助かる為だけに彼女を引き渡す訳が無い。


何か意味がある筈だ、



きっと、僕等も納得する意味が、、






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vt4966cjdf(プロフ) - すごく面白いです!!更新頑張ってください😤 (5月26日 21時) (レス) @page15 id: 48ea68b868 (このIDを非表示/違反報告)
べあ - 吸血鬼になるとは想像つかなかったです…展開が読めなくて毎話わくわくしながら読んでます! (2023年1月20日 9時) (レス) @page15 id: b2e7b104f0 (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - わたあめさん» ありがとうございます!そのお言葉だけで励みになります。ゆっくり更新ですがよろしくお願いします、! (2023年1月16日 0時) (レス) @page14 id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - どのお話もめっちゃ面白くて毎回楽しく読ませていただいています...!これからも更新頑張ってください!! (2023年1月14日 10時) (レス) @page13 id: da5fff30a0 (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - べあさん» そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます! (2022年12月4日 9時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とこ | 作成日時:2022年9月21日 23時

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