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▼忠誠 ページ48


そらるside





この距離からでも分かるくらいにガタガタと震え出したAを見て、愛おしそうな表情をする吸血鬼。勿論それが、人間が抱く様な、、所謂恋愛感情で無いことは一目瞭然だった。つまるところ、彼女のことを道具やペットの様なモノとしか見ていないのだ。

、、可愛い?
彼女が此奴の圧倒的な強さを目の当たりにして怯えていると言うのに、それを可愛いと言ったのか、?

無意識に眉間に皺が寄る。どうやら此奴は、どこまでも俺等をイラつかせる天才らしい。まあ戦闘中にイラついても不利になるだけなので、その気持ちは頭の外に追いやった。

先程から どう攻撃するべきかと思考を巡らしているのだが、一向に良い案は浮かんでこない。此方に攻撃してくる様子のない茶髪も、どのタイミングで戦闘スイッチが入るか分からない内は迂闊に近距離戦には挑めない。



「A?どうしたん?そんなんじゃ酸素吸えてないやん」



luzがそう言葉を発するが、Aは一切反応しない。聞こえていないのか、パニック状態になっている。彼女を抱える吸血鬼は何度も彼女に話しかけるが、聞こえている様子はない。

彼女を心配する気持ちが俺の中に湧き上がってくる。落ち着けと自分に言い聞かせ、小さく息を吸う。それらの感情を全て押し殺した。心配して先を急いでも意味は無い。

と、彼女が急に上体を起こした。此方に背を向けたから何が起こったか分からなかった。、、と言うより一瞬過ぎて、瞬きの間に気が付いたらその状態になっていたと言う方が正しいかもしれない。

その場にいる全員が、勿論luzですらも、その状況を理解出来ていなかったと思う。

ポタリとluzの足下に血が滴り落ちた。

その瞬間、全員が状況を理解し始める。有り得ないだろ?と思いながらも、目の前の事実がそうだと証明してくる。

Aがluzを刺したのだ。

彼女が使用していた武器が暴走した時の為に予備で銃と短剣を持たせていたが、その短剣を使ったのか?どのタイミングで手に握った?どうやって?

、、さっきの一瞬で、?



「ふふ、あははは!凄いなぁA、今のどうやったん?俺でも反応が遅れたよ?」



その言葉の直後、Aの背中に剣が突き刺さった。

痛々しく刺さっているその剣は、足元で倒れて居たピンク髪のものだった。


やけに周りの音が静かになって、

彼女が込み上げてきた血を口から吐き出した音だけが、


俺の身体の中に木霊した。







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とこ(プロフ) - こゆきさん» 嬉しいです、ありがとうございます!遅くなり申し訳ないです、続編もよろしくお願いします。 (2022年9月22日 11時) (レス) @page50 id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - ばななさん» わざわざログインして頂き、嬉しいです、!ありがとうございます。遅くなりましたが、続編もよろしくお願いします。 (2022年9月22日 10時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます、お待たせしてすみませんでした、。 (2022年9月22日 10時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 続編待ってます… (2022年8月6日 23時) (レス) @page50 id: b05dbfc063 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - めちゃくちゃ面白い!!!普通にハマったw (2022年4月27日 17時) (レス) @page50 id: 405c20d148 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とこ | 作成日時:2021年6月6日 17時

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