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目の前のnqrseと言った吸血鬼は分かり易く大きく溜息を零した。少し大袈裟なくらいに。
「分かってんだろ？俺に敵わないってことくらい。面倒臭ェな。」
『それでも闘うしか道は無いから。』
「ハイハイ、その人間達のすーぐ熱くなる感じまじウザい。」
これ程の敵を目の前にして違うことを考える余裕なんて私にはある訳無いのだけれど、まふに帰れないかもしれないごめんと心の中で謝った。
うらたさんの話の続きも聞きたかったのに。
お互い特に攻撃を仕掛けたりせず見つめ合うだけで時間が過ぎる。
私が険しい顔をして刀を構えているのに対しnqrseは涼しい顔で面倒臭そうに立っている。
下手に動いたら死ぬ、先手を取らなければならない。でも此奴には隙があるようで全く無い。
ツーっと汗が額から伝ってきた時、いきなりnqrseが顔色一つ変えず顔の横でまるで虫でも潰すかのように何かをパシっと捕まえた。
「あのさァ、コレで本当に俺のこと殺れると思って撃ったの？殺意ダダ漏れだしバレバレなんだけど。」
一瞬何が起こったのか分からなかったがnqrseの言葉でハッとする。センラが狙ったんだ。
でもその弾をいとも容易く此奴は手で捕まえた。そしてその弾を少し
『っ！！っセンラ！！！！』
大声でセンラに向かって叫ぶ。
しかし私が気が付いた時には既に遅く、センラが居たと思われる建物の屋上部分にnqrseが軽く弾いたソレが飛んで行った。
ギリッと歯を噛み締めて目の前の可愛らしい吸血鬼を睨み付ける。
怒りで今にも飛びかかりたかった。今すぐズッタズタに切り裂いて殺してやりたい。
でも怒りに任せた攻撃程、隙だらけなモノは無いと言うことをよーく知っている。だから今度は怒りで震えている身体を落ち着かせようとしたが、フゥ、フゥ、と荒い息が漏れるばかり。
「おいおい、そんなに怒るなよ。別に殺した訳じゃねェんだし。怪我負ったくらいだろ。」
『質問に答えて。』
「何？」
『赤髪の吸血鬼は貴方達のボス？』
「は？あらきのこと？違ェけど？」
やっぱり違ったのか。
このままでは我々の勝つ未来は見えない。
私は今朝まで馬鹿みたいに呑気だった。こんなに強い奴に会ったことも無かったから、どうせ倒せると思っていた。
だが今なら分かる。
我等の未来に希望は無いと。
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とこ(プロフ) - 七星さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます！続編もよろしくお願いします (2021年6月6日 17時) (
レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - Haoto-ハオトさん» ありがとうございます！嬉しい限りです、 (2021年6月6日 17時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - 瑠海那さん» ありがとうございます、続編もよろしくお願いします！ (2021年6月6日 17時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
七星 - 久々にこんなに面白い話に出会いました…!!!!!ゆっくりでも良いので続編お待ちしております。 (2021年6月6日 16時) (レス) id: f91053f6f0 (このIDを非表示/違反報告)
Haoto-ハオト(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！続編も頑張ってください！！応援します！！ (2021年6月6日 2時) (レス) id: 17268be681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とこ | 作成日時：2020年6月7日 20時
