▼異変 ページ42
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地下室へ来るのはこれで二度目だ。一度目は最初にクスリを注入された時。しかし本部の場所を移動している為、この建物の地下室に入るのは実質初めてである。
元いた本部と全く同じ造りになっており、昔沢山の孤児達と入れられた部屋に似た部屋を見つける。その部屋は素通りして更に奥の部屋へと足を進める隊長に、誰も言葉を発することなくついて行く。
扉の前で隊長が手をかざすとガチャッと鍵が開いた音が響いた。
そして勝手に開く扉。鍵を開ければ勝手に開く仕様になっているのだろうか？地下室の入口は本部の人間が開けていただろうに、この部屋は隊長一人で開けられるなんて何だかセキュリティのルールと言うかがよく分からない。どんな基準でそうなっているのだろうか。
ま、私には一生知る由もないことだろうからどうでもいいか。役職なんて責任多そうだし私には務まらないに決まってる。
そんなどうでもいいようなことを考えながら6つ用意されている注射器を視線に捕えた。
吸血鬼化を見たことは無いから勿論あの液体を見るのも初めてだ。
痛いのは大丈夫だけれど、自分で自身に針を刺すという経験はしたことないので少しだけ緊張する。
「んーまずはうらたくん、坂田、まふまふ、にするか。3人は注射器持ってこの中入って。」
そう言いながら扉を指差す隊長。この部屋には、所謂檻と言えば分かり易いだろうか。部屋を鉄格子で区切られており、この鉄格子の向こう側には広い空間が広がっている。
吸血鬼化実験の為に造られた部屋のようだ。正直良い気はしない。
まあ鉄格子になっているのは、万が一暴走した際に外から攻撃出来るからだろう。ガラス張りだと外からの攻撃は不可能だ。監視が出来るかつ、万が一に備えてこの部屋の形になったのだろう。
指名された3人が各々注射器を手に取って鉄格子の扉を通り向こう側へと入って行く。
こう見ると刑務所みたいだなと思った。まあこの施設を造っているのが警察の連中なので刑務所と似た鉄格子になっているのだろうけれど。
3人が入ったのを確認して扉を閉め、しっかり鍵を掛ける隊長。
「じゃあ、ソレは首に刺して。3人のタイミングで良いけど同時にやってね。」
隊長の横に立って私達と同じ様に3人を見ている天月くんは先程とは違って真剣な眼差しで見つめていた。
さっきはずっとニコニコしていたから、真剣な顔もするんだと大分失礼なことを思いながら私も視線を3人に戻した。
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とこ(プロフ) - 七星さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます！続編もよろしくお願いします (2021年6月6日 17時) (
レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - Haoto-ハオトさん» ありがとうございます！嬉しい限りです、 (2021年6月6日 17時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - 瑠海那さん» ありがとうございます、続編もよろしくお願いします！ (2021年6月6日 17時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
七星 - 久々にこんなに面白い話に出会いました…!!!!!ゆっくりでも良いので続編お待ちしております。 (2021年6月6日 16時) (レス) id: f91053f6f0 (このIDを非表示/違反報告)
Haoto-ハオト(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！続編も頑張ってください！！応援します！！ (2021年6月6日 2時) (レス) id: 17268be681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とこ | 作成日時：2020年6月7日 20時
