▼序章 ページ1
・
この世界に吸血鬼という存在が姿を現し人々を脅かし出したのは今から30年前のことである。
不自然な変死を遂げる死体が大量発見された。どの死体にも身体の何処かに横並びの二つの穴が空いており、身体中の血液は抜き取られていた。
死体解剖の結果、殺された後に血を抜かれたのでは無く、生きたまま血を抜かれていたことが判明した。つまり、一瞬で殺さずジワジワと殺しているということである。
その余りにも残虐な血を抜くという殺し方から警察は犯人を ''ヴァンパイア'' と呼んで追っていた。
だが調べれば調べる程矛盾点ばかり浮かんでくる。人間が吸血鬼の殺し方を真似ているとして犯人を追っていたが、どうも人間がこの手の殺人を行うことが出来るとは思えないのだ。
この小さな穴から全身の血液を綺麗に抜き切ることは可能なのだろうか、という疑問が警察の間で一番大きく取り上げられていた。
二つの小さな穴以外は死体に損傷は無く、解剖して内部を見ても何処にも損傷はない。明らかに異常だった。
でも人の仕業でなければ一体誰が？
もしかすると動物の仕業なのでは、という案も上がったが、ここまで傷一つ付けず殺すことが可能だとは思えない。
だんだんと、まさかと思っていたことが事実なのではと思い始めた。
そう、本物の吸血鬼の仕業なのではと。
調査の結果、空を飛ぶ人を目撃したという情報が入った。
その情報を元に張り込み調査をしていた警察官が連続殺人と全く同じ殺し方で殺された。その警察官が最後にトランシーバーで本部に助けを求めた。その一部始終が録音されている。
ーー此方、警視庁刑事課刑事第一課っ ｻﾞｻﾞｯｰ です！ｻﾞｻﾞｯ、きゅっ、吸血鬼が現れ ｻﾞｯｻﾞｰ 壊滅的ですっ！！、、至急応援をっ！！ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｰｰーー
この録音が証拠となり、吸血鬼は存在すると多くの人が認めた。だがしかし、それでも認めない人が存在するのも事実である。
目の前に現れたら生きて帰れない。
そんな噂が出回り人々を脅かした。
止まらない死亡者の数に警察側は【吸血鬼特別対策部】を立ち上げ、その中でも特に戦闘要員として、
【吸血鬼討伐部隊】を設立した。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 466人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とこ(プロフ) - 七星さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます！続編もよろしくお願いします (2021年6月6日 17時) (
レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - Haoto-ハオトさん» ありがとうございます！嬉しい限りです、 (2021年6月6日 17時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - 瑠海那さん» ありがとうございます、続編もよろしくお願いします！ (2021年6月6日 17時) (レス) id: f32dc7a6dd (このIDを非表示/違反報告)
七星 - 久々にこんなに面白い話に出会いました…!!!!!ゆっくりでも良いので続編お待ちしております。 (2021年6月6日 16時) (レス) id: f91053f6f0 (このIDを非表示/違反報告)
Haoto-ハオト(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！続編も頑張ってください！！応援します！！ (2021年6月6日 2時) (レス) id: 17268be681 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とこ | 作成日時：2020年6月7日 20時
