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待ち合わせの場所に着き、彼の姿を探す。
キョロキョロと辺りを見回していると、後ろからポンっと肩を叩かれた。
驚いて振り向けば、会いたかった彼の姿。
「Aちゃん、ごめんね。待たせちゃった？」
「ううん！私も今来たとこ」
「ならよかった」
夏休みに入ってから連絡は取っていたものの、お互いの都合上なかなか会う機会がなかったので、祐基くんに会うのはちょっと久しぶり。
相変わらず彼はかっこいい。
(…っと、ジロジロみてる場合じゃない)
まずは昨日のことを謝らなければ。
「祐基くん、昨日はごめんね？せっかく連絡くれたのに…」
「あぁ、いいのいいの！急に連絡した俺が悪かったし！気にしないで」
くしゃっといつものように笑う彼を見て、Aは安堵の息を漏らした。
LINEの返信に感じたちょっとした違和感。
あれはやはり気のせいだったのだ。
「……あ、でも一つ聞きたいことがあるんだけど」
「聞きたいこと？」
「Aちゃんさ、昨日…誰かといたりした？」
ドキッと心臓が強く跳ねた。
驚いて顔を上げると、黒く大きな丸い目が探るようにこちらをじっと見つめている。
別にやましいことをしていたわけではないのだが、Aは咄嗟に目を逸らしてしまった。
すっかり忘れていた、付き合い始めに彼に言われた言葉。
"俺以外の男の人と、2人きりになったりしないでね"
それを思い出し、Aは一気に冷や汗をかいた。
いくら自分が晃一をただの幼馴染だと言ったところで、祐基くんからすれば男と2人でいたという事に変わりはない。
私は、約束を破ってしまったことになるのだ。
もしも祐基くんにこのことがバレたら、約束を守らない女なんてすぐに切り捨ててしまうに違いない。
ならば、私がすることはただ一つ。
「Aちゃん？」
「…友達とね、一緒にいた！話が結構盛り上がっちゃって、それで祐基くんのメッセージに気が付かなかったんだ」
(少し無理があったかな)
いや、しかし誰かが言っていた。
嘘を吐くときは多少の真実を織り交ぜるとバレにくい、と。
全てが嘘なわけではないので、きっと祐基くんは気付かないだろう。
悟られないよういつもの調子でヘラリと笑ってみせると、祐基くんは一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに"そっか"と言って笑った。
「変なこと聞いてごめんね。それじゃ、行こっか！」
「うん！」
ようやくこの話題から解放されることへの安堵で、足取り軽やかに歩き出す。
「ーーーき」
小さく呟かれたそれに、私は気付かなかった。
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メリッサ - ひかり。さん» 作者のメリッサと申します。私自身、コーイチさんのお話をこれからも書いていきたいとは思っていたのですが、このまま書いていいのか迷っていたので…こう言った意見は本当にありがたいです。 ありがとうございます！ (2018年1月19日 15時) (
レス) id: 6d7431c047 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり。 - コーイチは、ずっとメンバーです。わたしは、出して欲しいです。まるでコーイチがメンバーじゃないかのようにされた方が悲しいです。 (2018年1月19日 8時) (レス) id: 5893496fcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メリッサ | 作成日時：2017年11月23日 6時
