【企画小説】特化風雅学園中学校・高等学校の日常日記！！2冊目

2日目(月詠 威愛) ページ20

リレー選手に選ばれてしまった。

別に『選ばれた』ということは嫌ではない。
選手が行う個別練習が嫌なのだ。

あんなに暑い中、グラウンドをひたすら走り続ける。
これ以上の苦痛があるか？いや、無いだろう。

………練習サボろうかな。←





今日は特に何もなく、放課後の時間がきた。
あ、視聴覚室行くんだった。

話が終わればすぐ帰るつもりなので、鞄を持って視聴覚室に行く。

「失礼しまーす」

どうやらあたしが一番だったらしく、部屋には誰もいない。
というか鍵ぐらい閉めろよ。不用心だなぁ。

皆が来るまで暇なので、少し早めにデザインを考えてみる。
どんなデザインにしよう。
明るい色にした方がいいかもな。

ちょっと経って、学年旗作りに立候補したであろう生徒や、担当の先生(普通校舎の美術教師だ)が視聴覚室に集まってきた。

話によると、

「えー、では、このプリントに学年旗のデザインを描いてきて下さいね。明後日の放課後までに提出するように」

だそうだ。

楽しそう。
自分でも少し笑顔になっていることが分かった。




日射しと戦いながら家に帰り、早速色鉛筆を取り出す。

案外すらすら描けるものだ。20分で完成した。

「これで優勝確実だな！」

明日からのリレー練習のことなど忘れ、上出来の絵が描けたことに満足していた。


【月詠 威愛 2日目終了】

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