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今日は健のいない日。
朝から晩まで仕事らしい。
ちょっと残業したくらいで疲れたなんて彼の前で溢せないな、なんて思ってしまう。
でも多分健は
「疲れなんて比べるもんやないやろ。」
って何食わぬ顔で言ってくると思うけど。
今日もハッピー残業デー！
テンションが壊れつつもようやく仕事が終わって帰路に着いた。
そうだ、華金だしお酒でも買って帰ろう。
最寄りのスーパーでがごがごとお酒をカゴに追加。
なんなら明日も呑んでもいいし。
呑気に鼻歌なんて歌ったりしながら、家の鍵を開けた。
玄関に見えたのは彼が仕事に履いて行った靴。
部屋も明るいし。
「た、ただいま〜？」
「おかえり。なんかよーけ買い物してるやん。」
「え、まあ、お酒買って帰って来た。」
「えー俺も飲もかな。」
「うん、全然、呑んで。
てか、仕事は？」
「リスケになってん。
台風が来てて撮影できひんのやって。」
「なるほど。」
手を洗いながら彼の話に相槌を打つ。
この仕事天気にも左右されるのか。
「あ、ご飯作ったで。
Aが作るよりはアレやとは思うけどな。」
「うわ、やった、生姜焼きじゃん。」
「味噌汁もあんで。」
「天才！ありがとう、健。」
「いーえ。いつも俺がしてもらってるし。
ちなみに、お風呂も洗ってるし、洗濯物も畳んでんで。」
「え、なんかして貰い過ぎて申し訳なくなってきた。」
「なんでやねん？全然いつも自分でできてないから今日くらいは、と思っただけやから気にしやんで。」
「スパダリかよ。」
顔面国宝彼氏の手料理に舌鼓を打ちながら今日の出来事を話す。
あっという間に食べ終わってシンクに立った。
「洗い物も俺がするから風呂入って。」
「え、でもこれくらいは「ええって。どうせ食器は食洗機やしフライパンとかちょっとしかないから、洗うもん。」
しっし、と追い払われた私。
仕方ない、風呂に入るか。
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作者名：ミヤ | 作成日時：2023年7月26日 21時
