テニス少女は“Ｌの一族”の娘でした【テニプリ×ルパンの娘】 (ページ40)

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華「なんで和君がここに！？」

すると姉さんはバッグからスマホを取り出した。

尊「おいおい、どこにかけてんだ？」

華「警察！和君が危ないって！」

涙「無駄ですよ」

華「どうして！？」

悦子「涙の言う通りよ。通報だけじゃ家宅捜索の礼状は下りない。家の中までは調べられないわ」

華「だったら今すぐ助けに行って！」

するとお父さんとお母さんは何か企んでるような顔になった。

華「お願い！」

尊「助けてやりたいとこだがな、やはり今回は危険過ぎるな」

悦子「そうね。まだこの美貌を保っている間は死にたくないわ」

何ですか、その理由…

華「そんなこと言わないで助けてよ！お願い！」

悦子「危険だからやめてって言ったのは華よ？」

華「状況が変わったの！お願い！」

尊「しかしな、悦子と２人だけの侵入はやはり難しいなぁ」

悦子「そうね、せめてあと２人いてくれるといいんだけどね」

ん？２人？

尊「そうなんだよ。あとたったの２人でいいんだ」

するとお父さんとお母さんはわたしと姉さんを見つめてきた。

えっ、もしかして…

華「えっ？いやいやいや…私は無理だよ！？」

悦子「いいの？和馬君のあのカワイイ顔がパンパンに腫れ上がって真っ暗闇の東京湾に、ポチャン」

マツ「魚の餌やな～！」

笑えないですよ…

尊「皮肉なもんだな。うまい魚を食ったと思ったら次は自分が餌になるなんてな」

悦子「これぞ食物連鎖ねぇ」

華「そんなの嫌…。和君が魚の餌だなんて、絶対に嫌！」

尊「決まりだな。あとは…」

わたしだけですか…

華「涙お願い！力を貸して！」

そう言って両肩を姉さんに掴まれた。

姉さんの顔は今にも泣きそうになっている。

涙「そうしたいのは山々ですが、わたしは…」

もう盗みはしない…

中学入学前にそう誓った。

中学生になったらテニスに専念するって決めたんです。

華「お願い！」

肩を掴む力が強くなった。

涙「姉さん…」

姉さんがこんなにわたしにお願いをすることなんてあっただろうか。

いつもはわたしが姉さんに助けてもらっている。

だったら、今日くらいは姉さんの為に…。

涙「分かりました…。やりましょう」

華「涙…。ありがとう！！」

ギュッ

涙「おっと…」

姉さんがわたしを抱きしめた。

よろけそうになりましたが、何とか堪えられました。