テニス少女は“Ｌの一族”の娘でした【テニプリ×ルパンの娘】 (ページ13)

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司会『新入生、入場』

司会のアナウンスとともに、新入生が体育館に入る。

出席番号順に並んでいるようですが、わたしは新入生の宣誓があるのでクラスの一番後ろに並ぶ。

前のクラスメイトを見渡すと、女の子同士で楽しそうに話しているのが目に入る。

入場する前にいったん全員教室に集まったようなのでその時に仲良くなったのでしょう。

わたしは先程まで校長室にいて出遅れてしまったため、ひとりぼっちなのだ。

別に羨ましいとは思わない。

なぜなら

桜乃「る、涙ちゃん」(小声)

朋香「涙～」(小声)

桜乃と朋香がわたしに向かって小さく手を振ってくれた。

二人ともとても可愛らしいですね。

そんな二人にわたしは微笑みながら小さく手を振り返した。

そう、たとえクラスでひとりぼっちになっても、わたしには二人もステキな親友がいるんです。

なのでひとりぼっちでも平気なのですよ。

そう思いながらわたしは席に座る。

すると、色々なところから視線を感じる。

それにこそこそと何やら言われている気がします。

まあ、ひとりだけ違う場所に座っていますからね。

仕方ないでしょう。

わたしは静かに進行を聞いていた。

司会『…以上で、校長による式辞を終了いたします』

スムーズに入学式は進んでいき、そろそろわたしが呼ばれる頃だろうと思い席を立つ準備をする。

司会『新入生代表による、宣誓』

体育館中に司会の声が響き渡る。

司会『新入生代表、三雲涙』

名前を呼ばれ、立ち上がる。

涙「はい」

壇上へ向かって歩き出す。

一気に集まる視線。

壇上へ上がり、一礼をして用紙を読み上げる。