もう一人の六年は組は、あたし 参

第二百二十七話 ページ43

〜久々知side〜

今俺は、俺の同室である五年い組の尾浜勘右衛門と街に出ています。学園長先生からのお使いで、茶葉がもうすぐ切れそうだから買ってきて欲しいと言われた。

何故俺が学園長先生にお願いされたかと言うと、俺が丁度豆腐を作るのに借りている小屋に行こうとしたんだけど、その途中に呼び止められたんだ。

多分、学園長先生の前に来たのが俺だったから、学級委員長委員会の勘右衛門や三郎には頼まなかったのかもしれない。

そして、そのお茶を飲む時に食べるお茶菓子をヘムヘムの分も買ってきてくれと、ついでに頼まれた。

俺はあまりにお茶菓子には詳しくないから、勘右衛門に着いてきてもらったんだ。勘右衛門は学級委員長委員会だから、お茶菓子には詳しいんだ。

折角、学級委員長委員会の二人以外の俺が行ってこいって言われたのに、勘右衛門に着いて来てもらったのは何だか申し訳ない気もするけどね…

尾浜「あれ、兵助。あれって、六年い組の立花仙蔵先輩と、六年は組の氷上カナ先輩じゃないか？」

久々知「え、どこ？」

尾浜「ほら、あそこだよ。」

そう言われて勘右衛門の指した方を見ると、本当に立花先輩とカナ先輩がいた。

久々知「本当だ…」

尾浜「もしかして、立花先生とカナ先輩って…恋仲か？」

久々知「そんなことは無いと思うけど。カナ先輩、恋愛とか全く興味無さそうだし…」

だけど二人で街を歩いているなんて、カナ先輩が女だって知っている人なら、勘右衛門の様に恋仲だって思うだろう。

でも、カナ先輩は恋愛とか本当に興味を持っているようには見えないんだ。だって、くノ一にモテモテの利吉さんや、タカ丸さんにも他と全く変わらない扱いなんだし…

いや、俺がそう見えてるだけで、カナ先輩の心中は真逆なのでは…別に、カナ先輩に下心があるって訳じゃないんだ。

だけど恋仲だって事になると、勘右衛門が言いふらしたりしそうだ… そして、忍術学園のビッグニュースになると思う。









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