第八十八話 ページ42
〜カナside〜
氷上［何故だ…何故、あたしの事を知っているんだ…嘘だ、有り得ない…］
雑渡昆奈門があたしを知っているなんて、認めたくなくてずっと、同じことを小さな声で呟いていた。
潮江「カナ。おい、カナ！」
氷上「ﾊｯ！」
文次郎のあたしを呼ぶ声で気が付いた。
潮江「一体、何があったんだ？片手で頭抱えて、ブツブツ言って…」
氷上「い、いや…なんでもないさ。」
ここでこいつらにも、あたしの事を晒したくは無い。あたしは立ち上がった。
氷上「仮の火薬庫に行って、火薬が全部あるか確認して来る。」
潮江「あ、ちょっ！おい、カナ！」
後ろで文次郎のあたしを呼ぶ声がした。だが、あたしの知っている事全て吐かされそうで、無視して歩き進めた。
逃げる様な形にはなってしまったが、まぁいいや。多分、伊作たちが文次郎たちにも、先生方にも話すだろう。
何も気にせず、あたしは手潟さんに貸してもらっている、仮の火薬庫まで来た。
氷上「こんな事したって、あたしの心が落ち着く訳でもないのにさ…馬鹿だな、あたしって。」
でも、やらないよりはマシだ。雑渡昆奈門に火薬を盗まれていたりしたらいけないんだし。
全部の火薬があるとはいえ、もう確認が終わってしまった。何してようか…何かしていたら、気が紛れるのはわかった。
ふと、目が近くの窓へと移った。窓の外を見ると、星が輝いていた。綺麗だな、星って…
氷上「この世で、何でも一つ願いが叶うなら、死んだ父さんと母さんと姉さんにもう一度会いたい…
神様なんて、信じていないんだが…神様、あんたって、残酷が大好きなんだな…こんなあたしを見て、笑ってんだろ？」
そんな事を誰かに聞かれているとも知らずに、空に向かって吐いていた。
．
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H - ありがとうございますm(_ _)m (2022年4月9日 17時) (
レス) id: 60762efae4 (このIDを非表示/違反報告)
*:.｡.kana .｡.:*(プロフ) - Hさん» すいません、今すぐ直しますね！指摘してくださって、ありがとうございます。 (2022年4月9日 12時) (レス) id: e2385a5b08 (このIDを非表示/違反報告)
H - 名前が反映されず、(夢主)表記になります (2022年4月9日 12時) (レス) @page1 id: 60762efae4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*:.｡.kana.｡.:* x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a05ced32431/
作成日時：2022年4月9日 11時
