６８ ページ29
『いってらっしゃいー！』
今日も例の如く皆を見送り、掃除用具入れへと向かう
掃除機を取り出し、コンセントを差し、スイッチを入れて掃除を始めた
爆豪の姿が見えないが、多分ゴミを集めて回っているはず
『...っと』
一瞬ふらつく。本当に昨日早く寝ればよかったな、と余計に感じた
ふと振り返るとエレベーターが見える。
“一回しか言わねぇぞ”
“A、好きだ”
昨日のことがまだ鮮明に思い出せる。
顔が紅くなっているのを自分でも感じ、誰も見ていないのに下を向いた
眠いと段々聴覚も鈍ってくるんだ
さっきまで大きめに聞こえた掃除機の音が少し小さく聞こえる気がした
昨日の１．５倍ぐらいの時間をかけて談話コーナーを掃除し終える
キッチンに向かい、先程同様コンセントを差し込む
カチッ
『...？』
カチッ、カチッ
『電源...？』
つかなくなった。もしかしてコンセントが抜けたか？と振り返る
『...爆豪、私掃除してるんだけどな』
爆豪がコンセントを抜いていた
「寝ろ」
『...は？』
「いいから寝ろや」
『いや何言ってんのこれからキッチン掃除しなき＿＿
「Aフラフラしてんじゃねーか。寝不足だろ、クマあんだろが」
え"っ、と可愛げのない声を出して目元を触る
「触ってもわかんねーわ。掃除の残りは俺がやったるからはよ寝ろ」
すると半ば強引私の手から掃除機を奪い取り、コンセントを差し直す
無言で掃除機をかけ直す爆豪をしばらく見たあと、そう言うなら、とソファーに向かう
ソファーは相変わらずフカフカで、さすが雄英...と感じてまもなくまぶたが鉛のように重くなる
遠く遠くで聞こえるような掃除機の音に私は目を閉じた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小手鞠(プロフ) - もんちまるさん» センスなんてそんなそんな…ありがとうございます！ (2018年10月5日 7時) (
レス) id: 507b5d4fca (このIDを非表示/違反報告)
もんちまる(プロフ) - かっちゃん、やばすぎます！！私もそのセンス欲しかったですぅー！！これからも頑張ってくださいね！！ (2018年10月5日 7時) (レス) id: 8c34f6e90e (このIDを非表示/違反報告)
小手鞠(プロフ) - 白雪さん» ！？神！？え、あ、ありがとうございます！大変申し上げにくいのですが私の前世は多分カリブ海の昆布なのでちょっと… (2018年10月2日 16時) (レス) id: 507b5d4fca (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - やっぱ面白い…面白すぎる…やっぱり作者様は神か何かの生まれ変わりなのですか！？ (2018年10月2日 13時) (レス) id: 04ecd32bcd (このIDを非表示/違反報告)
小手鞠(プロフ) - 愛織姫さん» ありがとうございます！毎回いい回なんて...毎回これでいいんか？これでいいんか？となっているので安心します！ (2018年9月30日 11時) (レス) id: c88214cf95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小手鞠 | 作成日時：2018年9月16日 23時
