ついていけない８日目 ページ9
ASIDE
最高とも最悪とも取れるタイミングで教室に轟くんが入ってきた。
「さっき麗日に言われて気づいた。俺がなんでAを目で追ってるのか。」
目で追う・・・なんの話だろう？
「目で追うってなんのこと？」
「俺はいつもAのこと気づくと目で追ってたんだ。授業中も、戦闘訓練とかの時も」
顔が熱くなるのがわかる。私・・・見られてたのかぁ・・・
「お茶子ちゃんに言われて気づいたって、何を？」
「Aが好きだ。」
え・・・？は・・・？
こんなさらっと言われるものだとは思ってなかった。
いやでも、もしかしたらLikeってこともあるかもしれない、いや、きっとそうだと思う。
「友達として、だよね？」
「付き合いたいと思ってる」
二人きりの教室、喧騒がさっきよりも遠いものに感じられた。
「え・・・と、それはどういう？」
心臓が、今までとは比べ物にならないぐらい飛び出しそうになる。
「好きっていうのは、あくまで、友達の中で好き、って意味、でしょ？」
顔がどんどん熱くなる。轟くんの言っていることは十分に分かっている。
彼が私のことをLoveって意味で好きで、そして付き合いたいってことも。
でもそれはあまりにも唐突で、時間をゆっくりゆっくりかけないと飲み込めない。
轟くんがこっちに向かって歩いてきた。顔が・・・近い・・・
いい匂いするなぁなんて考える暇もなく、彼はこう言った。
「そうか、伝わりづらかったか。じゃあこう言えば伝わるはずだ」
「A。愛してる。俺と・・・付き合ってくれねぇか？」
その言葉は甘く、どこか現実味に欠けるもののように感じた。
体が浮かぶような感覚、ここで私が彼に、轟焦凍に抱いていた感情が何か、はっきりとわかった。
好意だ。
緊張と、衝撃と、それに勝る喜びでまたもや固まっている私に、続けざまに声がかけられる。
「俺はAに一目惚れしちまったんだと思う。
今までこんなことなかったし、入学した時からこいつは他の奴とはなんかちげぇ。って思ってた。」
「ちょ、ちょっと待って。」
「お、すまねぇ、つい夢中になってた・・・」
呼吸がどんどん荒くなる。こんなときなんて言えばいいの？
とにかく今は考える時間が欲しい。
「轟くん。時間を、く、ください」
「ああ、急かして悪かった。返事はいつでもいい」
「俺はずっと待つから。」
そう言って轟くんは教室を出た。
一人きりの教室。喧騒は相も変わらず遠いままだ。
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ゆうゆ(プロフ) - 最高うううううう！！作者さん神いいいいいいい！！ (2023年3月26日 23時) (
レス) @page17 id: 3bd7384eef (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - ぁぁぁぁ轟くんがぁぁぁぁ幸せです。ありがとうごさいますぅぅ (2020年6月26日 20時) (レス) id: b98234d0b1 (このIDを非表示/違反報告)
エレン - 轟いいぃぃぃぃいぃぃい (2019年1月6日 22時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
小手鞠(プロフ) - フユキさん» なるほど！わかりやすい説明ありがとうございました！人気・・・うれしい・・・ (2018年9月2日 0時) (レス) id: 507b5d4fca (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - もう他の方が言ったかもしれませんが、順位とは閲覧数や評価などで星の数ほどある小説から500位内に入りましたよ。人気ですよ。って感じのやつです（多分） (2018年8月31日 22時) (レス) id: e79ac6a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ときいんぐ | 作成日時：2018年8月24日 11時
