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第百七十五話【Europe】 ページ36

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日本時間 AM.8:21

「どうかしたか? A」

高専の学長室にいた夜蛾が電話の相手にそう言った

『任務について…運良く早く終わりました』

「! そうか」

『……兄さんは…大丈夫ですか?』

「……ああ いつも通りだ」

『そうですか…』

「それで? 本当の要件は何だ?」

『フフッ やっぱり、学長にはバレるか…』

電話口でAは笑って言った

『任務は終わったんですが、もうしばらく…此方に居ても良いですか?』

「……それは…私情か?」

『そんな大層なものじゃないですよ ただの我儘です』

「我儘か」

『色々、整理をしたいですし……何より、此処でしか得られないものがあると思うから』

「長い付き合いだが、お前からの我儘は指で数える程しか無い……」

夜蛾の口元に笑みが浮かぶ

「分かった 良いだろう
悟には任務が長引きそうだと言っておこう
勿論、そっちに向かわないようにとも」

『ありがとうございます』

「ここからは長い休暇だと思って羽も伸ばすといい
気持ちの整理をする時間は、誰にでも必要だ
だが、3月には戻ってこい 多少なりとも忙しくなるからな」

『はい』






 




 
ーーーーー

ドイツ時間 AM.0:23

「3月までは居て良いと許可をもらった」

「案外簡単に許可下りるのね…貴女、忙しいんじゃないの?」

「この時期はあまり…夏とか休みないけど」

リズの言葉にAはそう返す

「それで? 1ヶ月近く此処にいて何をする気だ?」

カーティスはAにそう問うた

「……強くなる」

「…!」

「でも、日本は個々の結界術を重要視しないどころか、術式が無ければ実力があっても舐められる…
1級呪術師? そんなもの…半分は兄さんの影響力…私の実力じゃない」

Aは真っ直ぐとカーティスを見据えて言う

「分かっていた
私には、等級に対して実力が伴っていない事…
なら、やるしかない
私は私の意志で、あの老害共の思惑や五条家の恥なんてもの関係なく、呪術師を続けるーーーーー」


ーーーーー私は、私のやり方を曲げはしない
 
 

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瑠花 - コメント失礼しますやっと乙骨君と来栖華ちゃんが来ましたね。私は華ちゃんのことが好きなので嬉しいです (2021年10月18日 17時) (レス) @page47 id: 40dcd18497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2021年5月19日 20時

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