【呪術廻戦】呪術師“最強”の妹〈肆〉 (ページ33)

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第百七十ニ話【Europe】ページ33

「ｰｰｰｰｰ」

ノエが何かを言おうと口を開いた

すると、携帯電話の着信音が響いた

「…はい」

鳴ったのはノエの携帯電話だった

「局長？……はい…分かりました」

ノエは電話を終えると

「2人共、此処は一旦後回しだ
局長から急な任務を命じられたすぐに向かうよ」

アメリアとリアムにそう言って店を出て行った

「……何？今の」

嵐のように去っていったノエ達にAはそう言った

『行くなら鎖を解いて行けば良いものを…』

すると、Aの携帯電話が着信を告げた

「はい」

『休んでる所悪いわね』

「リズさん…」

『“さん”は要らないって言っているでしょう…
それより、急で悪いのだけど、今から仕事を頼んでもいいかしら？』

「仕事？」

『ええ
私の部下を向かわせては居るんだけど、彼等では荷が重いかもしれないから、貴女も向かってくれる？』

「それは構わないけど……」

『なら良かった
ライと合流すれば向かうのは簡単だと思うから』

ジルト島海岸

ノエ達は海岸へと降り立った

Aもライとアーディと共に海岸へとやってきた

目に飛び込んで来たのは砂浜で暴れまわっている人々と海辺の岩の上に居る女の“人魚”

人魚はA達に気付くと

♪♬〜

歌い始めた

禍々しく、おどろおどろしい歌声が響く

「！これは…ｯ！！」

「…！！」

A達は咄嗟に耳を塞ぐ

そこへ、暴れていた人々が襲い掛かって来た

『(セイレーンか…厄介だな)』

「(相手は操られているただの人間…下手に手を出せば殺してしまう…)」

アーディとライは攻撃を避けながら思考を巡らせる

「(近付けない…
あの呪霊…あの時の女郎蜘蛛より強い…！)」

「2人共！！此処で浄化するよ！！」

歌声が響く中、ノエがそう叫んだ

「「Verstanden(了解)！！」」

アメリアとリアムが先にセイレーンに攻撃を仕掛ける

ﾊﾞｼｭｯ

しかし、目に見えぬ速さでセイレーンの尾ひれが2人を叩き飛ばした

「2人共！！」

2人が飛んでいく先にあるのは鋭く尖った岩

「(このままじゃあ…！！)」

ノエは2人を助けようと進路を変えて走った

ｰｰｰｰｰ
因みに『神の鎖』はAが『細雪』で斬りました