【呪術廻戦】呪術師“最強”の妹〈肆〉 (ページ31)

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第百七十話　【Europe】ページ31

男の声で中央のフードを被った狩人(シャスール)がそう言うと、女の狩人(シャスール)がフードを取った

明るめの茶髪

何より目立つのは、黒い目隠し

「(既視感…)」

女は目隠しを徐に取った

その双眸が紫色に不気味に光った

『こいつ…シュタインの血筋か…！』

ライ達の動きが止まる

まるで、石になったかのようにピクリとも動かなくなった

すると、中央の男が片手を突き出した

「ｰｰｰｰｰ」

小さく何かを唱えると、店内の何もない虚空から白銀の鎖が現れた

「…！」

白銀の鎖はライ達を拘束した

「これは…」

『神の鎖か…
これを扱える狩人(シャスール)が現代に居たとはな』

「これで君達は終わりだ大人しくｰｰｰｰｰ」

「ｰｰｰｰｰへぇ、術式封じの鎖か…」

「「「！！？」」」

中央の男の言葉を割と呑気な声が遮った

狩人(シャスール)達の視線がその声の主の方を向く

そこに居たのは、呑気に悠々とアーディを拘束している“神の鎖”に触れてじっくりと観察をしているAが居た

「お前…！何故拘束されていない！？
そもそも、何故動ける！？」

女が驚きを露わにしてそう言った

「これってどんな感じなの？」

女の言葉には耳も貸さず、Aはライとアーディにそう聞いた

『不快だ』

「気持ち良くはないですね」

「そうなんだ」

「って、話を聞きなさいよ！！」

苛ついた女がAに向かってそう怒鳴った

「はいはい」

Aは仕方ないと言わんばかりにそう言った

「両目であれ片目であれ、眼を隠してたら1番に警戒するでしょ？」

「はぁ！？」

「まあまあ、落ち着いて」

中央の男が一歩前に出る

「君は局長の客人だね確か、日本の狩人(シャスール)」

「どうも」

中央の男にAはそう返す

「…不思議だね
君はアメリア君の“式”を防いだ
その上、“神の鎖”が君を拘束しないなんて…」

「“式”…？成程、此方では術式をそう呼ぶんだ覚えておこう」

Aは呑気にそう言うと海の様な青い左眼に3人を映した

「…………」

「仕方ないか…1個目の疑問には答えてあげる」

そしてそう言うと、右眼を隠す前髪を耳に掛けた

空色の美しい六眼が露わになる

「……オッドアイ…？」

女がそう言った

「否、違う……あれは、普通の眼じゃない」

中央の男がAから視線を外さず、そう言った