第百六十九話【Europe】 ページ30
Aはライと共に開店前のバーに来た
『また来たのか』
例の如く、扉の横でうつ伏せになっていたアーディがそう言った
「うん」
Aはアーディにそう返すと、カウンター席に座った
アーディもAの隣のカウンターチェアへと飛び乗った
ライはAに飲み物を出すと、口を開いた
「1つ、聞いても良いですか?」
「何?」
「貴女は、我々の事をどう思いますか?」
「…?」
「すみません急に
でも、貴女は今まで会ってきた呪術師とは何処かが決定的に違う…
貴女が我々をどう思っているのか、そして他とは何が違うのか、正直とても興味があります」
「……どう思っているか…?」
ライの質問にAは少し考えた表情を見せた
そして、口を開いた
「別に……人間と大差ないと思ってるけど」
「…!」
『何故そう思っている? 明らかに違うだろう』
「何故って…
私は、人間も呪霊も等しく嫌いだから」
『!』
「正直私は、貴方達が人間だろうが呪霊だろうがどうでもいい
私からしたら、人間も呪霊も同じ…酷く醜悪で、愚かで、身勝手な生き物」
「……………」
Aの言葉にライはアーディを見た
そして言う
「だから、言ったでしょう?
Aさんの事は疑うだけ無駄だと」
『用心に越した事は無い』
「それはそうですが…」
アーディの返答にライがそう返すと
バンッ
開店前の店の扉が乱暴に開けられた
店内に入って来たのは黒いマントのフードを目深に被った3人組
『お前達は…
アーディがそう言って椅子から降り、3人組を見た
「
聞いたことのない言葉にAはそう聞いた
「
ライはAにそう説明すると、黒フードの3人組に言う
「貴方達はリズの部下でしょう?
なら、我々が契約を破った時以外で我々に手を出すのは許されていないはずです」
「局長は甘いんですよ
こんな奴等を浄化もせずに放っておくなんて…普通に考えて有り得ない」
女の声で左側の
「お前等が人を襲わない絶対的な保証はどこにもない」
男の声で右側の
「よって、君達を浄化するーーーーー」
ーーーーー神の名の下に
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瑠花 - コメント失礼しますやっと乙骨君と来栖華ちゃんが来ましたね。私は華ちゃんのことが好きなので嬉しいです (2021年10月18日 17時) (レス) @page47 id: 40dcd18497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2021年5月19日 20時