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第百五十六話【Europe】 ページ17

「!?」

声の主をAは見る

そこにはフォーマルスーツを着こなした高身長の女性がいた

プラチナブロンドのロングヘアーに紫のレンズのラウンドフレーム眼鏡を掛けた“若い”女性

その手には『細雪』があった

女性は眼鏡を額に上げながらAとカーティスの元に歩いてくる

「ごめんなさいね
呼び付けた上にこんなことまでして」

「貴女は…?」

「私はリーゼロッテ・アードラー 貴女を此処に呼んだ張本人よ」

リーゼロッテはそう言うと、Aに『細雪』を手渡した

「それから、こっちはカーティス “味方”よ」

「………はい…?」

リーゼロッテの言葉にAは首を傾げた

「……リズ
急にその話は理解に苦しむだろう 日本人は頭が硬いからな」

「そうねぇ……じゃあ、ウチに行きましょうか」

カーティスの言葉にリーゼロッテはそう言うとAの手を取った

「ウチに案内するわ
長旅で疲れたでしょうし、今日は説明だけして休みましょうか」

「はぁ……」

Aは完全にリーゼロッテのペースに流されていた









 
廃教会の門の前に高級そうな黒塗りのリムジンが停まっていた

「さぁ、乗って」

Aは流れるようにリムジンに乗せられる



内装も外見にさることながら高級感に溢れていた

「(リムジンって乗るの初めてかも…)」

「じゃあ、早速説明するわね」

リーゼロッテはソファーに深く腰掛けて足を組んだ

カーティスもまたソファーに座り、長い足を投げ出していた

「まず、私達について説明するわ
私の事は気軽にリズって呼んでちょうだい」

「はあ…」

そしてAの視線はカーティスに向いた

「俺か? 見て分かるだろう?」

「……………吸血鬼…」

「クックッ そうだ
今はカーティスと呼ばれている」

笑ってカーティスは言った

「何故人間と…?」

「長く生きていてな 呪いとして存在するのにも飽きた
それに、呪いなんぞよりよっぽど、“人間の方が面白い”
それと、1人の女に惚れたからだな」

「………は?」

「いい女だった…
そいつとの契約でな 俺は“今は”人を殺さぬし、人を呪わん」

「……………」

Aはカーティスを見た

「まぁ、頭の硬い日本人には、どう説明しても分からんか…」

「…………私をあの頭の硬い連中と一緒にしないで」

「?」

Aの言葉にカーティスは意表を突かれた表情をした

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瑠花 - コメント失礼しますやっと乙骨君と来栖華ちゃんが来ましたね。私は華ちゃんのことが好きなので嬉しいです (2021年10月18日 17時) (レス) @page47 id: 40dcd18497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2021年5月19日 20時

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