第九十一話 ページ47
再び数センチ先が白く視界を覆う
しかし、Aの眼と感覚は白魔を捉えている
ドッ
「!!!!?」
五条A、呪力を込めた渾身の突き
そして、刀の切っ先より爆ぜた呪力が黒く光る
ーーーーー『黒閃』
打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した際に生じる空間の歪み
威力は平均で通常の25乗
しかし、『黒閃』を狙って出せる術師はいない
経験の有無では呪力の核心との距離に天と地ほどの差がある
打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した場合、空間は歪み
呪力は黒く光る
視界は開かれ、白魔の身体は駅の壁など関係なく吹き飛ぶ
「ハァ…ハァ…」
Aは反転術式を使い、白魔の術式による凍傷で激痛の走る身体を治す
「(あの感じ……多分まだ生きてる あんな厄介な術式…早く祓わないと)」
Aは『細雪』を鞘に納めると白魔の飛んでいった方に向かった
22:28 井の頭線渋谷駅 アベニューロ
七海達は変体を遂げた呪霊と戦っていた
呪霊の術式は水
苦戦を強いられかけた刹那
ドガアァン
「「「「!?」」」」
壁を突き破って白魔が吹き飛ばされて来た
「白魔か!?」
呪霊が言う
「(アイツの仲間か…!?)」
「(吹き飛ばされて来た…一体誰が…!?)」
白魔は起き上がる
「何なのよあの呪術師!」
ビリッ
その言葉と共に走る殺気と冷気
「(コイツ…強い!!)」
「(特級呪霊が2体…我々3人では祓えない…)」
真希と七海は本能的にそう感じた
「なーんかデジャヴ」
そこへ、白魔が吹き飛んできた穴から声が聞こえてきた
「にしても元気だな 突きは得意だから、結構自信あったのに」
『細雪』を肩に担いだAが穴から出てそう言った
「「Aさん!?」」
「五条の小娘…!?」
Aの登場に七海達は驚いた
「何で私は人の居るところに特級を飛ばすんだ…?」
「知らねぇよ」
Aの言葉に真希はそう言った
「つーか、今の今まで何処に居たんだよ!?」
そして、思い出した様にそう言ってAの胸倉を掴んだ
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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年12月28日 16時