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第八十九話 ページ45

ズサッ

Aは突き刺さった氷柱を引き抜いた

辺りの雪を血が赤く染める

傷口を押さえ、Aは思考を巡らせる

「(攻撃はそんなに速くない…確実に避けた筈……)」

「可哀想よねぇ、人間って」

白魔は言った

「暑さは克服出来ても、寒さは克服出来ないんだもの」

「(駅に入った時より遥かに気温が低い……体感で−10℃以上はあるか…)」

吐く息が白い

「(寒さで身体が思う様に動かない……ならーーーーー)」

ポウッ

Aは反転術式を使い、自身の肩を治す

「反転術式による治癒が出来る術師に会ったのは久し振りだわ」

「(ーーーーー動き続けて体温を上昇、維持する…!)」

Aは『細雪』を鞘から抜いた

何時の間にか、柄の部分に赤色の『天竺葵(アミュレット)』が付いている

「(刀が凍ってない……真っ先に凍らせた筈なのに…どういう事?)」

白魔は攻撃体勢を整える

Aは白魔との距離を詰め、『細雪』の間合いに入れる

ガキンッ ガキンッ ガキンッ

Aの攻撃は、氷により受け流される

「(コイツの術式上、体術に持ち込むのは不利…『細雪』さえ凍らなければ、問題はない まずは……)」

「(あの刀…必ず私の氷を斬るわね……それにあの呪術師の足を凍らせてやろうにも動きが速くて凍らせられないーーーーー)」

Aは繰り出される氷の尽くを破壊し、白魔に攻撃を仕掛ける手を休めない


ーーーーーまぁ、大した問題ではないわ 何故なら…


ガシッ

「!?」

Aの脚首を少年の見た目をした呪霊がうつ伏せになって掴んでいた

パキパキパキ

掴まれた箇所から徐々にAの脚が凍っていく

「……………」

「よくやったわ!」

白魔はそう言ってAとの距離を一気に詰める

ズバンッ

刹那、Aは自身の脚を掴んでいる少年の呪霊の首に『細雪』を項から突き刺した

「!?」

サァーッ

一瞬にして少年の見た目の呪霊の身体が消え去った

「………さて、次はお前だ 雪女」

「よくも……」

「ん?」

「よくもあの子を……赦さないわよ…呪術師!!」

ブワッ

さらに周囲の温度が下がる

数センチ先すら見えない吹雪か渋谷駅に発生した

バサッ

刹那、白魔はAに抱き着いた

「!?」

「フフッ 冷たいでしょ? 貴女にはもう、刀を振る力なんてない さあ、目を閉じて…
あの世で後悔なさい あの子を殺した事、私を怒らせた事をね」

「クッ…(冷た………力が…抜け…)」

Aは目を閉じた

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年12月28日 16時

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