【呪術廻戦】呪術師“最強”の妹〈弐〉 (ページ43)

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第八十七話ページ43

22:04 首都高速3号渋谷線 Cタワー前

「2人共交流会より強くなったね」

Aは近くのガードレールに神楽坂を縛り付けてそう言った

「ありがとうございますあの、これ…」

伏黒はそう言って、“帳”の基を2つ、Aに差し出した

「あー……普通に壊すだけで十分なんだけど…」

Aはそれを受け取ると、手の平サイズの結界で覆い

ﾊﾞﾁｯ

跡形もなく消し去った

ﾊﾞｼﾕｯ

“術師を入れない”が上がる

「あれ！？今上がったのって術師を入れない帳だけだよな？
猪野さんのと合わせて3つ壊したのに」

「これだけ巨大な“帳”だからね基が1つじゃあ効果が弱まるんだよ」

悠仁の言葉にAはそう言った

「へぇー」

「だが、これで術師(おれたち)は自由に渋谷を動ける」

AはCタワーを見上げた

「………あれは…！」

Aの声に伏黒と悠仁もCタワーを見る

「猪野さん！！」

3人の目に映ったのは、Cタワーから落ちてくる猪野の姿

伏黒は術式で鵺を出して鵺を落ちてくる猪野のクッションにし、悠仁がそれを受け止めた

「！！」

「猪野さんは！？」

悠仁の手元にいる猪野の元に2人は駆け寄る

「大丈夫……じゃねぇけど死んじゃいない」

「でも、このままじゃあ確実に死ぬ」

Aはそう言うと、猪野に手をかざした

ﾎﾟｳｯ

「反転術式による治癒…！出来るんですか！？」

「出来る……と言っても、他人の場合、多少の傷を治す程度
一度外に出て、猪野さんを硝子さんの所に連れて行かないと」

伏黒の言葉にAはそう返す

「伏黒、A先輩猪野さんを頼む俺は先に駅に向かう」

「確かに…それがベスト
悠仁も恵も、1級術師に相当する実力はあるけど………」

Aはその先に続く言葉を飲み込んだ

「……分かったでも」

「『死んだら殺す』だろ？」

伏黒の言葉を引き継ぎ、悠仁は言った

「心配すんなって！！メカ丸もついてるし！！」

「分かってるならいい後でな」

「応！！」

「ﾊｧ…出来る限り、他の術師と合流してよ」

2人のやり取りを見たAは溜め息を吐き、悠仁にそう言った

「A先輩まで外に出る必要あります？」

「色々あんの」

伏黒の問にAはそう返した