【呪術廻戦】呪術師“最強”の妹〈弐〉 (ページ26)

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第七十話ページ26

「……何だ？」

「特級呪具『天竺葵(アミュレット)』
外国のある呪術師が作った呪具で、所有者に害のある術式を乱す
紐に直接触れれば術式を一時的に無効化する
あと、低級の呪霊を寄せ付けない」

Aはそう説明すると、与の手に天竺葵(アミュレット)を巻き付けた

「一時的に…術式を無効化…！？」

「時間に換算すると3秒くらい」

「短！！」

Aの言葉に与は大声でそう言った

「ただし、触れさせなきゃいけないからリスク高いよ」

「……何故これを俺に…？」

与はAにそう聞いた

特級呪具…ましてや術式の無効化という効果をもつ貴重なモノを与に渡すリスク、意図、目的……

与にはそれが理解できなかった

「死なれちゃ困るってこと」

Aは淡々とそう言った

『細雪』の鞘には赤い組紐だけが付いている

「………最悪、これでお前と俺の繫がりがバレるぞ」

与は『細雪』の鞘を見ながらそう言った

小さな変化ではあるが、よく見れば気付く

「そうね…」

Aはそう言うと、何処からか“黒い組紐”を取り出して与に見せた

「それは…！！」

「ただの組紐」

「え？」

「誤魔化すだけならこれで十分
多分だけど、アイツ等ただの飾りってしか思ってないだろうし…」

Aはそう言うと、手に持っている黒い組紐を『細雪』の鞘に結んだ

「………」

「ま、仮にもしバレたとしたらその時はその時さ」

Aは部屋の扉に手を掛けた

そして、開ける前に、与の方を振り向いた

「そうそう…言い忘れてたけど、それ、売ったら10億はくだらないよ」

「じゅうおっ…！？」

「あと、切れたら効果無くなるから気を付けてね」

「それを先に言え！！」

Aの言葉に与はそう叫んだ

「じゃ、良いニュースを期待してるよ」

Aはそう言うと、扉を開け、部屋を出て行った