第六十八話 ページ24
「奇遇だな
だが、奴等は俺を殺しに来る……明日にでもな」
与はAにそう言った
「だから、その前に態々来たんだよ」
「………俺を逃がそうとでも言うのか?」
「出来るけど……君それ嫌がるでしょ?」
与の言葉にAはそう言った
「勿論だ アイツ等は俺の手で……」
「君が結んだ『縛り』って何?
それと、君は何処まで知ってるの?」
Aは与にそう聞いた
「……奴等に協力し、情報提供をする その代わりに俺の体を治す
それと、京都校の人間には手を出さない」
「ふーん…成程
(交流会のあれを手を出したとするかは微妙なラインだな…)」
「……お前は?」
「え?」
「お前はどんな『縛り』を結んだんだ?」
与はAにそう聞いた
「それ、聞いちゃう?」
「人に色々聞いておいて自分の事は何も話さないとはどうかと思うぞ」
「………五条悟の封印に
Aは目を閉じてそう言った
「……は?」
「もうちょっとリアクション無いの?」
「リアクションって……自分がどんな縛りを結んだか分かってるのか?」
「勿論」
「五条悟はお前の兄だろう 正気か?」
与は有り得ないと言わんばかりにAに言った
「酷くない? 仮にも先輩よ」
「………それで? 縛りの対価は?」
噛み合わない返答にツッコんでも無駄だと悟った与はAにそう聞いた
「今言ったよ」
「え?」
「アイツが提示してきたのは『五条悟を封印する協力をする』こと
それに対し私が提示したのが『結界術のみ協力する』こと」
Aは笑みを浮かべてそう言った
「……何が違うんだ?」
「全然違うよ
簡単に言えば、夏油は兄さんを封印する時に私という人質を使う事が出来ない
もっと言えば、兄さんの封印が完了するまで、私に結界術以外の事を協力させる事はできないし、封印が完了した後は『縛り』そのものの効果が消えるから私は自由になる」
「つまり……『縛り』のペナルティを警戒している夏油はお前を意のままに操ることが出来ない…」
「そう言う事 話が早くて助かるよ」
与の言葉にAはそう言った
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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年12月28日 16時