第六十ニ話 ページ18
「おや…貴女が五条Aさんてすか…」
八十八橋の下で一人の男がそう言った
その横には人とは言い難い者もいる
「……『呪胎九相図』」
Aは男を見てそう言った
「出来れば、名前で呼んで頂きたいのですが…」
「慣れ合う気はない
取り敢えず、2点のみ記憶しろ
まず、私の名を気安く呼ぶな それとーーーーー」
ーーーーー私の後輩を殺したら、私がお前達を殺す
ビリッ
男達はAから鋭い殺意と呪力を感じた
「(圧倒的な呪力の差を見せつけてきた……これが、五条悟の妹…!)」
下手に動けば殺される
本能的にそう感じさせる殺気の中で男は言った
「ご安心を 私達のお遣いは宿儺の指の回収であり、呪術師殺しではありません」
「お前の薄っぺらい言葉を信用すると思うか?
言っておくが、私はお前達を殺す事に何の感情も抱かない
お前達が私の後輩を殺したその時は……」
Aはそこまで言うと『細雪』の刃を少しだけ見せた
「まず、兄であるお前の前で弟を原型が分からない程に斬り刻んで殺す
そしてお前は……そうだな やはり、弟と同じように殺してやる」
「「…!!」」
チャキン
「私はちゃんと言ったし、監視してるからな」
Aは冷たくそう言い放つと、森の中へと歩いて行った
「…………餓鬼が…」
「……………怒ってるかな…兄さん」
Aは木の上に座りそう言った
そして、『細雪』の鞘の組紐に触れた
3つある内の1つーーーーー紫の組紐がない
「無事かな……あの子 変な呪いとかかけられてなきゃいいけど」
その呟きが誰かに聞かれることはない
「……………馬鹿だな、私は」
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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年12月28日 16時