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第五十九話【過去編】 ページ15

「……A」

亜久津は自身の背後にいるAに声を掛けた

「今、幸せか?」

「うん」

亜久津の言葉にAはそう返した

「そうか…」

「………」

「刀……俺が死んでから抜けよ 今抜いたら……返り血浴びるぞ」

亜久津はそう言った

「………この結界…」

「…?」

「綺麗だな」

「…!」

「俺やっぱ……桜って好きだわ…」

亜久津はAの結界内を見渡してそう言った

「…バカ」

「口悪くなっちまってよぉ……歳はとりたくねぇなぁ」

「………」

刀を伝って来た血がAの手を赤くした

そして、頬を涙が伝う

「泣くなよA 俺が悟坊に呪われちまう」

「………泣いてない」

僅かに震える声でAは亜久津に言った

「(あー……意識が…)」

亜久津は目の前に広がる桜を見た

「………A、悟坊を頼んだ それとーーーーー」



ーーーーーまっすぐ生きろよ



「ッ……」

Aは唇を噛み、亜久津から刀を抜いた

ドサッ

亜久津の死体は倒れ、結界が解かれる

ガシャン

Aは手から『細雪』を落とした

そして、屋上の縁に背を預けた

「バカ……手、離したくせに…!」

Aは涙を流しながらそう言った

すると、Aの耳に階段を駆け上がってくる足音が聞こえてきた

「………東堂…空気読めよ」

Aはそう言って涙を拭い、前髪を元に戻す

そして、『細雪』を鞘に仕舞った

「俺が来たぞ!」

「……寒いセリフだな 少女漫画かよ」

東堂の言葉にAは冷たくそう言った

「お前…それ…」

東堂の視線の先にあるのは、赤く染まったAの白いシャツ

「私の血じゃないぞ」

Aはそう言うと、脱ぎ捨てたジャケットを手に取った

「じゃあ…その呪詛師はお前が?」

「………そうだな」

東堂にAはそう返すと、Aは屋上から立ち去った






ーーーーー
桜の花言葉
・精神美
・私を忘れないで

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年12月28日 16時

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