【呪術廻戦】呪術師“最強”の妹〈弐〉 (ページ11)

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第五十五話【過去編】ページ11

「五条家の恥だの失敗作だの……
勝手に期待されて勝手に理想押し付けられて勝手に落胆された……迷惑も良いところだ」

「…………」

「所詮、あの年寄り共だって無下限呪術は使えねぇ
そのくせに自分達を棚に上げて、幼い餓鬼当たり散らす
本当……呪霊さえいなけりゃ、Aが理不尽な目に合う理由がねぇよな」

「本気か…？それじゃまるで…私と手を組むと言っているようなものじゃないか」

夏油は亜久津にそう言った

「その為に態々ここまで来たんだよ
安心しろ昨日付で五条家とは縁を切ったからよ」

ｰｰｰｰｰ創るんだろ？呪霊のいない世界

「勿論」

夏油の返答を聞き、亜久津は煙草を捨てた

「決まりだな、夏油傑仲良くしようか」

夏油傑の逃走

それと同時に亜久津は五条家との縁を切った

それを偶然と結びつけるには、不自然な点が多く無理だった

ｰｰｰｰｰ五条家地下

「役立たずは此処にいろ」

男にAはそう言われ、檻に入れられた

何故檻があるのかは定かではない

「………」

五条家において、亜久津を邪魔に思っていた人間は多かった

たが、五条悟が気に入っていたという理由もあり、追い出す事は出来なかった

しかし、自ら従者を辞め、五条家を去ったのなら話は変わる

五条悟が高専に行っていて家にいないこと

そして、亜久津がいない事はAの存在よく思っていない者たちからしたら好機でしかない

彼等はすぐに行動を起こした

「………」

Aが閉じ込められて一週間も経たぬうちに

ﾄﾞｶﾞｧﾝ

「スズ〜元気？」

五条が檻を壊してそう言った

「……うん (マジか…この人…)」

驚き過ぎて最早Aは冷静にすらなった

「高専行こ」

「え？」

「家(ここ)はダメ」

五条はそう言うと、Aの手を引っ張って行った

家の中を五条に引っ張られ歩いていると

「(家の人が誰も居ない………)」

従者の一人ともすれ違わなかった

五条がブチ切れて脅し……脅迫した結果であることは言うまでもなく

「(絶対何かした、この人…！)」

「スズ……呪術師になりなよ
と言うか、呪術師になってもらわないと困るんだけど」

「…？」

歩きながら五条はそう言った

「スズを高専で保護する代わりに、スズが呪術師になるって条件がある」

「うん…良いよ」

「即答なんだありがたいけど」

「……強くなりたい」

Aはハッキリとそう言った

「じゃあ、決まりね」