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「張り込み明けか?」

小鳥遊は煙草を灰皿に押し付けて、パソコンと携帯電話を持ってリビングへと戻る

「ええ
事件が幾つか重なってしまって、やる羽目になりました」

十七夜月(かのう)はそう言いながら、当然のようにキッチンに入る

「それは大変だな」

小鳥遊はそう言うと肩に掛けていただけのジャケットをソファーの背もたれに掛けた

左肩から左腕の肘迄に彫られたタトゥーが白い肌に映える

「雪ちゃん」

小鳥遊はキッチンのカウンターに移動して、カウンターテーブルに寄り掛かった

「?」

「折角来てもらった所悪いが、悠長に朝食を採っている場合ではなくなってしまった」

「仕事ですか?」

調理する手を止めずに十七夜月(かのう)はそう聞いた

「まぁね」

小鳥遊の視線が、調理をする十七夜月(かのう)の手を映す

普段黒い手袋で隠しているその右手には、痛々しい“火傷の痕”がある

「今日も捜査一課の仕事?」

「ええ まぁ、午後からですが」

「そうか」

小鳥遊は十七夜月(かのう)の返答にそう言うと、自室へと向かった

そして、10分と掛からずに身支度を終えた小鳥遊がリビングへと戻って来る

カーキのテーラード調のパンツスーツと愛用のカラーレンズ眼鏡

そのジャケットの下に、拳銃と弾、そして黒いコンバットナイフがあることは、十七夜月(かのう)は当然知っている

小鳥遊は鞄にパソコン等を雑に入れると玄関に向かう

「Aさん、朝食です」

玄関で靴を履く小鳥遊に、十七夜月(かのう)は紙袋を差し出した

「煙草は食事の内には入りませんよ」

「ありがと」

紙袋を受け取った小鳥遊は、玄関の扉に手を掛けて止まる

「そうだ…雪夜」

「はい?」

「ちゃんと寝ろよ」

「はぁ…」

「睡眠不足は、判断力を鈍らせる」

小鳥遊はそう言うと、玄関の扉を開けた

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朱鷺の砂(プロフ) - ベルモットさん» コメントありがとうございます。政治分野は専門ではありませんが、勉強をしています。コナンはリアルな部分が多い作品なので、そこに沿いつつフィクションを入れています。 (5月23日 14時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。政治的な知識が豊富な夢小説で興味深いです。もしかして政治のお勉強をされているのですか。 (5月23日 11時) (レス) @page23 id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2022年4月29日 22時

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