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「これは…?」

「フランス語だな…」

珈琲を一口飲んだ十七夜月(かのう)は、2人の様子を見て言う

「日本語に訳そうかとも思ったんですが、面倒だったので辞めました」

「面倒って…」

「掻い摘んで説明すると、君達が“狐”と呼んでいる組織の一員と見られているのが、その写真の女性です」

十七夜月(かのう)の言葉に2人は写真に映る女を見る

ワインレッドのハンサムショートヘアでヨーロッパ系の顔立ちをしている

「彼女は、“シックス”と呼ばれる“武器商人”です」

「“シックス”…“武器商人”…?」

「彼女について、それ以上は分かっていません
もう一枚の資料は、日本で彼女が関わったと思われる取引や取引相手です」

十七夜月(かのう)はそう言うと、既に温くなった珈琲を飲んだ

「……十七夜月(かのう)警部
この情報、一体どうやって手に入れたんですか?」

降谷は資料から顔を上げてそう聞いた

「公安の時の“協力者”から
あとは個人的に調べたことです」

「…………随分と優秀な“協力者”をお持ちなんですね」

降谷は疑念に満ちた目を十七夜月(かのう)に向ける

「ええ まぁ」

降谷の目に対して十七夜月(かのう)は口元に笑みを浮かべてそう返す

「ぜひお会いしたいですね」

「フフ…それは止めたほうがいい
あの人は、君のようなタイプを苛めたくなる性分でね」

そう言った十七夜月(かのう)の目は一瞬にしてナイフのように鋭くなった

「…!」

それは“これ以上詮索をするな”と暗に示しているかのようだった

それに気付いたのは降谷だけだろう

「(この人…何故公安から捜査一課に異動させられたんだ…?)」

「さて、情報は渡しました 後は君達次第です」

十七夜月(かのう)はそう言うと、椅子から腰を上げて階段を降りていった

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朱鷺の砂(プロフ) - ベルモットさん» コメントありがとうございます。政治分野は専門ではありませんが、勉強をしています。コナンはリアルな部分が多い作品なので、そこに沿いつつフィクションを入れています。 (5月23日 14時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。政治的な知識が豊富な夢小説で興味深いです。もしかして政治のお勉強をされているのですか。 (5月23日 11時) (レス) @page23 id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2022年4月29日 22時

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