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『その御人は、貴方方が思っている以上に彼の国においては重要人物…我々にとっても、貴方方にとっても彼の存在は強大です』

「何が言いてぇ?」

ジンが電話の相手にそう聞いた

電話の相手は驚いた様子もなく揺らぐことのない声色で続ける

『貴方方の考える策などたかが知れています
残念ですが、その策では標的の排除など不可能です』

「何…?」

挑発は明らかだった

ジンは電話の相手の言葉に目を細める

『ついては任務遂行の為、我々の策に則って貴方方には動いて頂きたいのです』

「……組織(我々)にテメェらの犬になれと?」

『フフフ お似合いでしょう?
ついでに首輪も用意して差し上げましょうか?』

「何なんだい!? コイツ!!」

キャンティが声を荒げた

「俺、コイツ、ムカつく」

コルンもそれに同調した

『良い提案だと思いますが、如何です? ジン』

「……ぜひ直接会ってみてぇもんだな」

「ちょっと、ジン…!?」

ジンの予想外の言葉にキャンティが困惑する

『……………』

「我々組織を顎でこき使えると思っているテメェの脳に直接聞きてぇもんだ
勿論、テメェの頭に弾丸をぶち込んでからゆっくりとな」

『フッ…フッハハハ』

コンテナ倉庫に機械合成された不気味な笑い声が響く

『随分と熱烈だな だが、勘違いはするな
我々は我々の“利益”の為に、貴様等の愚行に眼を瞑ってやっているだけだ
貴様等チンピラ如きの取るに足らんプライドや利益、目的等には毛ほどの興味もない』

「チンピラだって!? コイツ…!
こっちが黙ってれば偉そうにーーーーー」

『ーーーーー“偉そうに”?
まだ分からんようだな
我々は“世界”という沼地に住む巨大なヒュドラーなのだ
つまり、貴様等の行う愚行全ては我々の眼下で行われている
我々がその気になれば、貴様の愚行の1つ1つを丁寧にテレビニュースに流し、世界中の注目を貴様等に向けることなど児戯に等しい 1日あれば釣りが来るだろう』

先刻までの丁寧な口調と打って変わった威圧的な口調

機械合成された声は更に続けた

『あまり我々を見縊るなよ チンピラ共』

ブツッ

そこで電話は一方的に切られた



「チッ」

・→←第1幕



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朱鷺の砂(プロフ) - ベルモットさん» コメントありがとうございます。政治分野は専門ではありませんが、勉強をしています。コナンはリアルな部分が多い作品なので、そこに沿いつつフィクションを入れています。 (5月23日 14時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。政治的な知識が豊富な夢小説で興味深いです。もしかして政治のお勉強をされているのですか。 (5月23日 11時) (レス) @page23 id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2022年4月29日 22時

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