#59 ページ13
金木は旧多と話していた
「………一つ、お聞きしたかったんですが」
「？」
「あの時、鉄骨を落としたのは貴方ですよね ピエロの宗太さん
何故、僕だったんですか？」
金木は旧多にそう言った
すると
「アハハハはハハハは！！！」
旧多は声を上げて笑い出した
「あなたじゃないですよ
リゼの事は高槻から聞いているんでしょう？」
「『V』に所属する喰種だったと」
「和修家にはいくつか分家があり、その中には様々な役割の人々が……『タネ役』や『母胎役』、裏から根回しする僕や有馬貴将のような『雑用係』
これらがみーんな『V』と呼ばれております」
旧多は淡々とそう言った
「人の血を混ぜて僕や有馬貴将のような『不良品』を作る傍ら
純粋な和修の血を絶やさない為の『母胎』と存在しました
その一人がリゼでした……彼女が何れあの色爺や、子孫達に陵辱されるなんて僕には耐えられなかった……だから、僕がリゼを逃したんですよ
…………でも、彼女はその身で自由を満喫するばかり…結局、僕の手元に置くことにしたのです
君はたまたまその場にいた大学生 チャンチャン」
「……そうでしたか
…しかし、そんな理由でそれだけの事を？」
旧多の話に金木はそう言った
「物事にどんな理由も必要ないんですよ
僕は自分のやりたい事をやります だって折角生まれてきたのだから…
そう言えば……貴方にはお姉さんが居ましたよね？」
「……………」
旧多の言葉に金木は何の反応も示さなかった
「貴方の姉……十六夜Aが何故、和修家の喰種の赫包を移植されたのかお聞きになりました？」
「………」
「その様子じゃあ、聞いてなさそうですね…少し教えてあげますよ
十六夜A…彼女は、和修家の秘密を知ってしまった人間でした 普通なら、その時点で殺されるのですが……まぁ、たまたまいい素材だったんだそうですよ」
「いい素材…？」
「彼女が和修家と出会ったきっかけは、彼女が居た孤児院が喰種に襲われてしまった事……彼女は、その孤児院の唯一の生き残り…
そして、和修は当時、『半人間と半喰種の間に生まれる子供はヒトか否か』と言う事を研究しようとしていたそうです 元准特等なら、この意味わかりますよね？」
「………僕の姉は、その研究に利用された…」
旧多の言葉に金木は言った
「その通りです！ だって…姉弟なのに貴方は親と暮らし、姉は孤児院……捨てた子を親は探しはしないでしょう？」
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ゆない(プロフ) - 更新待ってます！有馬さんの生存イフも見たいです！ (2023年2月7日 0時) (
レス) @page42 id: 2603f7f86d (このIDを非表示/違反報告)
キョンシー(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2022年7月24日 20時) (レス) @page42 id: 84d2022181 (このIDを非表示/違反報告)
神代優花 - 面白い〜更新がんばれ(ファイト〜いっぱっつ！) (2021年10月3日 8時) (レス) @page37 id: 5b5a130973 (このIDを非表示/違反報告)
fine - 凄く面白かったです！更新待ってます (2021年3月30日 13時) (レス) id: f39a1029ce (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2021年1月30日 11時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱鷺の砂 | 作成日時：2020年9月5日 14時
