【呪術廻戦】呪術師“最強”の妹〈漆〉

第二百九十話 ページ7

ｰｰｰｰｰ

神奈川コロニー

非術師達と共にAは結界の縁へと向かって歩いていた

「…！」

A達が向かっている結界の縁の真ん前に男が居た

積み上がった車の上に男は座っている

「真逆、こんな所で出会えるとは…」

男はそう独り言ちると、車の上から飛び降りた

「哀れだなぁ鬼一法眼
だから言ったのだ 羂索と契約しろと」

「(此奴が…)」

「しかも、その小娘 憎き菅原の子孫か…
全く、面白い治世になったものだ…！！」

男はAに向かってそう言った

「(まずは彼奴と車を彼処から退かす)」


ｰｰｰｰｰ呪創結界『蜘蛛手』


糸が男と車を一纏めにした

「お…？」

全ての糸はAの掌で束になっている

「…退いて」

Aはその糸を全て引っ張った

ｸﾞｲｯ

男と車はA達の後方へと放り投げられる

大きな音を立てて車が道路に落ちる

その隙に非術師達を結界の外に出す

「Aおねえちゃん！」

抱き抱えられた華鈴が叫んだ

「はいはい 早く行って」

Aはそう言いながら出水や母親の背を押して結界の外に無理矢理出す



「ｰｰｰｰｰさて」

そして振り返る

男は何事も無かったかのように大破した車に寄り掛かっていた

「コガネ 此奴は？」

『最上冬弥 所持得点は116点だぜ！』

「(此奴の正体も術式も分かってる)」


最上の正体は過去の術師

平安末期

菅原道真の子孫に敗北したが、死を免れた

その後、鬼一法眼と戦い敗れ死亡

しかし、鬼一法眼と戦う直前に羂索と契約し、死後呪物となった

そして今、死滅回遊の舞台にて受肉し復活した

第二百九十一話→←第二百八十九話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す