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第二百八十九話 ページ5

ーーーーー

同刻

「ーーーーー珍しい客人だな」

五条瑞貴の元にとある人物が訪ねてきた

京都校学長・楽巖寺嘉伸と、その部下らしき術師

「話があります」

「……………」

瑞貴は一瞬、深青色の双眸を細めた

「…良いだろう」

そしてそう言うと、同じ部屋にいる東坊城を見た

「はいはい」

東坊城は意図を汲み取ると部屋を出ていった

楽巖寺も部下を下がらせた

「東坊城家の次期当主がいらしていたとは…」

「私でも甥っ子とお茶くらいするさ
それより……下手な演技は止めてもらおうか」

「!…………」

豪勢な日本家屋の庭に1人立つ楽巖寺は瑞貴の言葉に口を閉ざす

瑞貴は縁側まで出てくると、そこに腰を下ろした

「……………」

「……………」

沈黙の末、楽巖寺は口を開く

「知っていて何故隠していた?」

「何のことだ?」

「惚けるな
夜蛾の呪骸のことだ」

楽巖寺の言葉に瑞貴は更に意味が分からないと言いたげな表情をした

「夜蛾は、完全自立型の呪骸の造り方を知っていた」

「そうか…知っていたのか」

「惚けるな!
貴様の術式があって分からなかった訳がなかろう
貴様は、知っていてそれを報告しなかった
報告をしていれば夜蛾はーーーーー」

「ーーーーー生きていた? 寝言は寝てから言え」

深青色の瞳が楽巖寺を射貫く

「総監部は“夜蛾正道を五条悟と夏油傑を唆し渋谷事変を起こしたとして死罪認定した”のだろう?
そこに呪骸の話を持ち出すのは、不粋ではないか?」

瑞貴の言葉に楽巖寺は言葉に詰まる

否、言葉を発することを躊躇わざるを得なかった

「(ただそこに座って話しているだけで、何という重圧…!)」

楽巖寺にのしかかる重圧は、並の術師では立つことさえままならないだろう

楽巖寺は長年の経験故に立っていられるが、かなりキツイ

「夜蛾正道については、お前達上層部がただ消したかっただけに過ぎない
だから、邪魔な悟が封印されたのをいい事に馬鹿げた通達をした
彼が教え子を唆し、“渋谷事変”を起こした?
だとしたら、“ソレ”が起こる前に私が彼を手に掛けていただろう
私がそうしなかった それが答えだ」

瑞貴はそう言った

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A(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませてもらってます!  落ちは決まってますか?狗巻棘落ちだと嬉しいです。 (11月18日 16時) (レス) @page25 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂(プロフ) - 秋美さん» ありがとうございます、返信遅くなりました。渋谷事変始まりましたね!推しが…!!大変だ…!! (これから更新ペースが少し上がるかもです。良かったら楽しんでください!) (9月25日 14時) (レス) id: 8cdf08c5b6 (このIDを非表示/違反報告)
秋美(プロフ) - もうすぐ渋谷事変が始まりますね、、、!それに乗じてこの作品を見返しにきました!!!更新いつまでも楽しみに待ってます!!!!番外編の方も作者様のペースで更新待ってます!!!!! (8月25日 17時) (レス) id: 651af2d60e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2022年2月28日 6時

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