第三百七話 ページ24
「！！」
『彼奴の術式は天秤のようなものじゃ
貴様の魂の修復と延命には、多くのものを代償として支払わなければつり合いが取れなかった
我は諦めろと言ったが、彼奴は諦めなかった
己の魂の大半で足りぬのならと、寿命、感情、記憶…支払えるものを支払った
その結果は、貴様もよく知っておるだろう？』
「………………」
Aは、羽織っているジャケットを強く握り締めた
シワができる
『貴様に関する感情と記憶を失った彼奴は、貴様の側から離れることを決めた 全てはｰｰｰｰｰ』
「ｰｰｰｰｰもういい 分かった」
Aはそう言うと、『叢雨』を鞘に仕舞った
「……………………」
京都でのあの言葉は全ては嘘だった
そんな事は、とっくに気付いていたし、知っていた
それでも、どこか納得している自分がいた
彼の立場に自分がいたら、五条悟なんて相手にしたくもないし、五条家で失敗作と呼ばれ蔑ろにされている子供の相手なんて嫌だし、そんな子供の為に命なんて賭ける気にもならない
でもｰｰｰｰｰ
「………………へぇ、そう」
『？』
「頼んでもいないのに、勝手に人の寿命延ばして、自分はさよならって…
今頃、あの世で学長と仲良くしてんのかもしれないけど……絶対に許さない あのバカ！」
『？？』
「その身勝手で此方がどれだけ振り回されたと思ってんの！？
しかも、呪霊からは好かれるし！ 困るんだよ、あぁいうの！！」
『？？？』
「何か、あの人の顔思い出したら腹立って来た」
『えぇ？』
「死んでも絶対に会いに行ってやらない」
Aはそう言うと歩き出した
歩きながら、反転術式によって傷を癒やす
「ってか、絶対に死んでやらない
首だけになっても生き延びてやる」
『……怖』
兄の封印、七海や夜蛾の死、死滅回遊
重く伸し掛かるそれらによって、落ちていた気分が、上がった
「今ならもっと難しい術を使えそう
天元様の結界術の真似でもしてみようかな」
五条A
所持得点・71点
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A(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませてもらってます！ 落ちは決まってますか？狗巻棘落ちだと嬉しいです。 (11月18日 16時) (
レス) @page25 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂(プロフ) - 秋美さん» ありがとうございます、返信遅くなりました。渋谷事変始まりましたね！推しが…！！大変だ…！！ (これから更新ペースが少し上がるかもです。良かったら楽しんでください！) (9月25日 14時) (レス) id: 8cdf08c5b6 (このIDを非表示/違反報告)
秋美(プロフ) - もうすぐ渋谷事変が始まりますね、、、！それに乗じてこの作品を見返しにきました！！！更新いつまでも楽しみに待ってます！！！！番外編の方も作者様のペースで更新待ってます！！！！！ (8月25日 17時) (レス) id: 651af2d60e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱鷺の砂 | 作成日時：2022年2月28日 6時
