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第三百六話 ページ23

「…………八十禍津日神」

『そのようなダサい名で呼ぶでない、小娘』

Aの呟きに、声は答える

「……何故、彼を殺したの?」

Aは声の主に問う

一瞬、自身の身体を乗っ取り、勝手にも北条を殺した理由を

『貴様が苦戦しておったからのぉ』

「私を手助けする理由は無い筈」

Aは『細雪』に手を掛けてそう言った

『我が出て来なければ、貴様は彼奴に殺されていた…
貴様が死ぬこと…それは、”小僧“の頼みではない』

「“小僧“?」

『……不思議とは思わなかったのか?
本来あってはならない“六眼”を宿した貴様が、何故今まで生きてこられたのか』

「??」

『貴様が“六眼”を持ったのは、貴様の魂と”六眼“に宿る魂の欠片が共鳴したからじゃ
されど、その共鳴は、貴様の魂を食らい尽くすためのもの
貴様が7つ数える頃には、貴様の魂は尽き掛けていた』

「それってーーーーー」

『ーーーーーそうじゃ
貴様は本来、生きている筈が無い とうの数年前に死んでいた』

「じゃあ、何故…」

『我が貴様の魂を修復したからじゃ』

「え…?」

『我の呪力と力を持ってすれば、簡単なこと
まぁ、おかげで貴様は呪霊に好かれやすくなってしまったがのぉ』

「何故、呪霊である貴方がそんな事を…」

『それが、“和哉”との縛りじゃ』

「え……?」

思考が停止する

何故、此処であの人の名前が…?

『彼奴の術式は、“無縫隗傑”
己の何かを引き換えに何かを得る術式じゃ
彼奴は、魂をいくつかに分断して、その一部を代償に我と契約した
我は彼奴と共に多くの呪霊を狩った 勿論人間もな』

懐かしむようにそう言った

『貴様の魂の事と生きることは出来ないと我が伝えると、彼奴は何をしたと思う?』

「……………」

聞きたくない

頭はそう言っている

しかし、心は聞きたいと言う

京都で彼と対峙したときの拭えぬ違和感と納得のいかなさ

ずっとどこかで引っ掛かっていた

その答えをこの“声”は知っている

Aの内での問答など知る由もなく、”声“は言った

『彼奴は、己の魂の殆どと寿命、感情、記憶…それらを代償に”貴様を延命”させた』

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A(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませてもらってます!  落ちは決まってますか?狗巻棘落ちだと嬉しいです。 (11月18日 16時) (レス) @page25 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂(プロフ) - 秋美さん» ありがとうございます、返信遅くなりました。渋谷事変始まりましたね!推しが…!!大変だ…!! (これから更新ペースが少し上がるかもです。良かったら楽しんでください!) (9月25日 14時) (レス) id: 8cdf08c5b6 (このIDを非表示/違反報告)
秋美(プロフ) - もうすぐ渋谷事変が始まりますね、、、!それに乗じてこの作品を見返しにきました!!!更新いつまでも楽しみに待ってます!!!!番外編の方も作者様のペースで更新待ってます!!!!! (8月25日 17時) (レス) id: 651af2d60e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2022年2月28日 6時

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