第二百九十九話 ページ16
ｰｰｰｰｰ
「……ｯ…！」
目を開けると、そこは商業ビルの地下らしき空間だった
瓦礫の山が周囲にできている
意識が覚醒してきて漸く、身体中に走る痛みに気付いた
脇腹に鉄骨が突き刺さっている
他にも腕や脚に重症ではないものの傷を負っている
「ﾊｧ…ﾊｧ…」
呼吸の度に走る激痛
どうにかしようにも、身体は意思と反して動かない
視線だけを動かして辺りを見た
「…！？」
そして、目に入った光景に目を見開いた
最上が死んでいたのだ
「(何故……兎に角、早く…治療しないと…)」
「あ！ お姉ちゃん！」
「(誰…？)」
場違いな程無邪気な声にAは声のしたほうを見る
「ゴメンね、お姉ちゃん
痛いでしょ？ すぐに助けてあげるから」
Aの前に現れた15歳くらいの少年はそう言うと、Aの脇腹に刺さった鉄骨に触れた
「今から鉄骨引き抜くけど痛いよね？
我慢………いや、お姉ちゃんが苦しむのは見たくないから、少しの間眠ってて」
少年は一方的にそう言うと、Aを手刀で気絶させた
「……………」
目を覚ますと、見慣れない天井が広がっていた
身体を起こすと、痛みはなかった
脇腹の傷も、その他の傷も全て治っていた
ジャケットはボロボロだが、室内の一人がけソファーの背もたれに掛けられていた
『細雪』と『叢雨』もそこにある
「(此処は…それに、彼奴は…)」
そこは高級ホテルのスイートルームのような豪華な部屋だった
広い部屋を見渡すも、人の居る気配はしない
「コガネ 最上を殺した奴は？」
『北条慶介 所持得点は127点だ！』
「北条？ 真逆…」
Aが顎に手を当て思考を巡らせると
「あ！ お姉ちゃん起きたんだ」
少年基、北条慶介がガタイの良い男を引き連れて来た
「服がボロボロだったから、新しい服持ってきたよ
ジャケットは必要だろうから破れてるところとかは直させた」
「……………」
Aは北条を訝しげに見た
「そんなに怪しまないでよ
僕のことについてはちゃんと話すから、まずはこの服を着て
僕が攻撃をしたとはいえ、下着が見えちゃってるし」
北条はそう言って持っていた紙袋をAに差し出した
「……………」
「もう、そんなに信用できない？」
北条は紙袋を受け取ろうとしないAに呆れたようにそう言うと、紙袋から服を取り出して差し出した
「一応似たものを探して持ってきたんだよ
勿論着替えは覗いたりしないから安心して」
北条はそう言うと寝室を出ていった
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A(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませてもらってます！ 落ちは決まってますか？狗巻棘落ちだと嬉しいです。 (11月18日 16時) (
レス) @page25 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂(プロフ) - 秋美さん» ありがとうございます、返信遅くなりました。渋谷事変始まりましたね！推しが…！！大変だ…！！ (これから更新ペースが少し上がるかもです。良かったら楽しんでください！) (9月25日 14時) (レス) id: 8cdf08c5b6 (このIDを非表示/違反報告)
秋美(プロフ) - もうすぐ渋谷事変が始まりますね、、、！それに乗じてこの作品を見返しにきました！！！更新いつまでも楽しみに待ってます！！！！番外編の方も作者様のペースで更新待ってます！！！！！ (8月25日 17時) (レス) id: 651af2d60e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱鷺の砂 | 作成日時：2022年2月28日 6時
