【名探偵コナン】烏とダイヤモンド〈4〉

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劇が終わると、スタンディングオベーションがホール内を包んだ

その裏の楽屋では、ライアンが苛立ちを露わにしていた

そんなライアンの携帯電話が着信を告げた

『ショーは失敗したようですね』

「これは…何かの間違いだ」

電話から流れてくる機械音声にライアンは血の気が引いたような気がした

『我々の依頼を完遂できなかった…これが何を意味するか、分かりますね？』

「待ってくれ…！ もう一度チャンスをｰｰｰｰｰ」

『ｰｰｰｰｰチャンス？』

「ｯ！！」

背筋が凍る

『残念ですが、貴方にチャンスは訪れません “二度と”』

「私を殺すというのか…？」

『それも良いですがｰｰｰｰｰ』

ﾊﾞﾝ

「動かないで！ FBIよ」

ジョディが扉を勢い良く開けて部屋に入ってきた

「FBI…」

『フフ…』

電話口から不気味な笑い声が聞こえてきた

「……謀ったな！！ ”FOX”！！」

そう言った頃には、もう電話は切れていた




　




　
時は少し遡り、リハーサル最中

赤井は、ホールを出るなり、電話を掛けた

「小鳥遊Aは？」

相手は、病院で小鳥遊を監視しているキャメルだ

『今は本を読んでいますが…』

「出せ」

『…分かりました』

『何？』

少しして、小鳥遊の声が聞こえてきた

「昨日のアダムとイヴの話……あれは、ライアンの劇のセリフだな」

『やっと気付いた？』

「何故アンタがあのセリフを一字一句知っていた？ アレはｰｰｰｰｰ」

『ｰｰｰｰｰ7年前、リハーサル中に起きた人身事故が原因で公開が延期されていた幻の劇だから』

「！」

『そろそろ、本部から貴方達に連絡が行くと思うよ
“ライアン・モーリスを逮捕しろ”ってね』

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